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11.23
「差し入れだよー。」
「おお、ありがとう。」
 仕事を終えて帰ってきたナオが差し入れを持ってきてくれた。チョコレートのお菓子だった。これはうれしい。
「はい、リーナにも。」
「ありがとう。あれ? これって…。」
「前にリーナさんがおいしそうに食べていたのを見たことがあって。あったから買ってきたの。」
「ありがとうね。」
 そういってナオはリーナにお菓子をあげた。あれって…クッキーだよな、しかも俺も好んで食べる。昔からある味の良いクッキーだ。ナオは笑顔になりつつもモニターを出して自分の鞄から資料を取り出した。
「食べながらでもいいからちょっと聞いて欲しいことがあって。」
 そういってナオはモニターに画面を映し出した。俺は椅子を回転させてモニターの方へと体を向けた。
「今回の事件で気になる点が出てきたの。銀行でお金が盗まれた。しかも手の込んだやり方で。なのになぜその近くにあったもう一つの金庫を開けなかったのか。」
「時間が無かったからじゃない?」
「いえ、犯行に使われる時間としてはあまりにも短すぎる。それに応援部隊、安全にそこから離脱する組が来るまでにまだ時間があった。それならこちらの金庫からもお金を取る余裕があった。」
「となると…何か殺気を感じたか…、単なる手順ミスか…。それとも…。」
 考えられることはいくらでもある。でも確かに妙だ。その後は普通なら逃げるはずなのに、外にでて銃を乱射した。近くの人たちに危害を加えた。何が目的なのだろうか。自分たちの地位? それとももっと別の…。いや、目的はあるはずだ。だとすると。
「もしかしてだが、アレリアを呼び寄せるため…か?」
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