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11.13
 俺は急いで玄関まで向かった。鍵を開け、ドアを押すと目の前にクレイナがいた。右手には買い物袋を持っていた。
「今日家に誰もいなくて、怖かったから来たのだけど、泊まってもいい?」
「クレイナもか? あれ? 出張ってそっちも?」
「会社の系列、一緒でしょ。同じ会議だから。」
 ああ、そういうことか。俺は納得が出来た。確かにそれなら家に両親がいないことに納得する。俺はクレイナを家に入れた。
「それと…。もってなに?」
「え? あぁ、今日連絡が来てだな…。」
「あ、クレイナさん。どうもです。」
 アリスがひょいと顔を俺の横から覗くように出してきた。それを見てクレイナは真顔のまま、じーっと俺の目を見てきた。
「どうしてアリスが。」
 怒って…いるのか? いや、怒るにしては状況が合わない。とにかく正当な理由があるからそれを伝えないと。
「今日の夜にニュースあっただろ。ほら、殺人事件の。あれの…被害者がさ…アリスの知り合いで…。」
「そうだったのね。アリス、元気だして。」
「うん…ありがとうね…。」
 良かった、クレイナは怒っていないようだった。でも…何故かわからないがクレイナがもう一度俺の顔を見た。そしてほほを真顔のまま膨らませた。え? 俺何かやったのか? そんなことを考えている暇もなく、室内へと入っていった。
 ピロロロ
 電話が掛かってくる。って…相手はナーニャ? なんだろうかこれは…。まさかと思うが…またこっちの家に来るのか?
「ん? どうしたんだ?」
「クレイナから今連絡あったのだけど、私も行っていいかな?」
「……そういうことなのね。大丈夫だよ。」
 俺はゆっくりと電話を切った。まあ、大丈夫だよ。俺の家なら四人なら入れるから…。しかしクレイナ、いきなりなぜ。
「ねえ、皆のために夜食を用意したのだけど…。シンヤ、一緒に料理してくれない?」
「ああ、かまわないよ。俺も食べたかったし。」
 俺は腕をまくって台所へと向かっていく。クレイナのもってきた袋の中には食材がいくつか用意されていた。
「私も手伝っていいかな!」
「かまわないわよ。」
 クレイナが答える。俺はアリスのいられるスペースを確保して、料理の準備を始めた。
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