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10.29
「この弾丸は…シュナイダーのものだな。リーナ、そっちの建物の損傷状況は。」
「こっちは窓ガラスが割られただけで、他に店内の損傷はありません。おそらく目的はあの場所だけかと。」
 そういって俺たちは歩いていく。こんなにも悲惨な状況になっているなんて…。血までついていたりする。すでに人は救助されているみたいだけど…生々しさが伝わってくる。
 カシャン…
「ん? レヴィさん、これは?」
 俺はしたの方を指差した。そこには真っ二つに切られた銃があった。マシンガンのようなものだった。
「これは…違法改造されたものだな。それに、自作でもあるか。……切り口から見るとこれはナーニャが切ったものだな。それにこの柄を見る限り、この持ち主はお金に目がない人だな。」
「見るだけでわかるのですか?」
「ああ、使い方を見る限りかなり大雑把な奴だな。こいつなら証拠を残してくれているかもしれない。指紋チェックはリーナたちに任せるぞ。」
「わかった。他にも資料があるかどうか探してみて。ナオは気になるものを見つけ次第、写真と連絡を御願い。」
「わかった。」
 そういって皆はそれぞれの仕事をこなしていった。しかし俺が呼ばれた理由は一体何なのだろうか。
「あの、俺が呼ばれた理由は?」
「ああ、とりあえずこういう仕事をしているということを肌で感じて欲しかったんだ。これ以上に残虐な事件もいくらでもある。それでも…やれるか?」
「大丈夫です…。覚悟は出来ています。」
「そうか、それなら中に入るぞ。」
 そういって俺はレヴィさんについていくように銀行の中へと入っていった。
「…うっ。」
 一瞬で気分が悪くなった。あまりにもひどすぎる。いたる所で血まみれになっていた。明らかに乱射ではないものまである。こんなにしてまで人を殺したいっていうのか…。
「大丈夫か、外の空気すってこい。」
「は、はい。」
「いきなりこれはキツかったか。まあ俺も最初はそうだった。」
 レヴィさんは俺に声をかけながら背中をさすってくれた。外の空気を吸ってある程度は落ち着いてくれた。でも…この現場がすべてを物語っている。それなら…。
「いきます。」
「わかった。」
 俺は勇気を振り絞って銀行の中に再び入った。これが…現実なんだ。
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