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11.30
「ん…まだ夜中か。」
 夜中に目が覚めてしまった。なんだかのどが渇く。俺はゆっくりと起き上がり、寝ている三人を起こさないように冷蔵庫へと向かっていった。中に何があるかを確認し、お茶を取り出す。冷たいお茶が体の中を通っていった。俺はそのまま再び寝るために布団へと向かっていった。
「起きているの?」
 布団からアリスの声が聞こえてきた。
「いや、ちょっと起きちまったから…飲み物のみにいっただけ。大丈夫か? 起こしちまったか?」
「……寝れないの。」
 そういってアリスは手で俺の脚を掴んできた。ドラゴンのザラザラとした感じが伝わってくる。だけど手が…震えていた。
「どうしたんだ。」
「私…これからどうすればいいのだろう。大事な仲間たちを失って…。でも…。」
 たしかに…アリスはアリスで大変だ。自分の仲間が…殺されたのだから…。俺はどうしてやれば…。
「うっ…うっ。」
 アリスは泣いていた。俺が…出来ることは…。少しでも…この悲しみを…。
「大丈夫だ…落ち着いて…。」
 俺はそうやってアリスの頭を撫でた。アリスは少し落ち着きを取り戻して俺の方を向いた。
「ごめんね…。ありがとう。」
 アリスはとても悲しそうな顔をしていた…。いや、これだけじゃない。犯人を捕まえて…もうこんな事件が起きないようにするために…。
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11.29
 海鳳の打球がセンターのバックスクリーンへと勢い良く飛び込んでいった。いきなりのホームラン、さすがというべきか…当たり前というべきか。
海鳳「っしゃあ!!」
由紀「やっぱり海鳳すごいよね。私なんかより全然センスある。」
亜弓「でも由紀だってヒット量産しているじゃない。」
 私が由紀のうらやましがっている所を見て声をかけた。だがその言葉を聞いた後、とても真剣な表情で、だけど笑顔を見せていた。
由紀「私の場合はどんな球でもヒットにさせることは誰にも負けない自信はある。だけど…海鳳はバッティングに関する総合的なセンスがすごい。アレは私にもまねができない。バットコントロール、ヒットにさせる力、ホームランにさせる力、そして対応力。総合的に見ても私が叶う相手じゃない。おそらく…新山に勝るとも劣らないほど。」
 私はその言葉を聴いて海鳳を見た。初めて会ったときからすごいとは思っていたけど…あれだけのバッティングセンス、どんなときでも堂々としていてものすごい自信に満ち溢れている。彼女にだって真剣な態度で付き合っているし…。あのホームランは本当にすごかったから…。
池之宮「ナイスバッティング。」
 海鳳がベースを踏むと池之宮が待っていた。
海鳳「おうよ。」
池之宮「お前から四番の座を奪い取ってやるからな。覚悟しておけよ。」
海鳳「来いよ。そうやって追いかけてくる奴がいると俺も燃えるからな。」
 そういって海鳳はベンチへと戻って来た。ベンチも皆が笑顔になっている。私も…この人みたいにすごくなってみたい。
海鳳「点とったぜ。頼むぞ。」
亜弓「ありがとう。後ろも任せたからね。」
海鳳「おうよ!!」
 ギィィイイイイン!!
池之宮「(四番は…俺のものだ!!)」
 私達が喜んでいる間にも池之宮がとんでもない打球を放っていた。あの人も…本当に…。すごい、すごすぎる。
篤史「こりゃ…レギュラーとるのは難しそうだな…。強いチームだよ、まったく。」
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11.25
「呼び寄せるためだとしても…ここまですることなのかな?。」
 ナオは疑問に思いながら椅子に座って考え始める。隣ではリーナが事件の近くにおいてあった武器の破片を細かく確認している。
「難しいところだな。相手はほとんどの人が精神的な障害を持った人が多いと思われる。おそらくそう考えると躊躇無くやっている人はいるだろうと思う。もしくは上の命令には絶対か…。」
「ボスは相当な腕利きってことね…。」
 俺たちはなやみつつも情報の資料をまとめていく。共通点はわかった、だが…もう一つ手がかりになるものが欲しい。
「これって…アリセイン国で生産されているものじゃない。」
「アリセインか、となると…生産団体はなんとなく察しはつくな。」
 リーナが大きな情報を手に入れてくれた。武器を生産している所がわかれば後はそこをストップさせれば活動も弱まる、捕まえやすくなるはず。
「私が連絡をいれておくわ。」
「ありがとうリーナ。こちらもいろいろと探してみるよ。」
 そういって俺は資料を眺め始める。まだ…見つかるところがあるなら…!
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11.25
由紀「ナイスピッチング!」
亜弓「ありがとう。」
 私は汗を拭きながらベンチに入り、飲み物を飲んだ。いい感じで投げることができていた。あとは…点をとってくれれば…勝てる!
海鳳「っしゃ…いってくるか!」
 四番の海鳳がバッターボックスへと入っていく。この試合、久々の海鳳が四番。気合もかなり入っている。これなら…打ってくれるはず!
恵美「(がんばれ。)」
戸逗「(四番か、こいつが一番厄介なんだよな。気合入れていかなければ。)」
 ピッチャーはかなり意識をしている。でも…海鳳ならきっと良い結果を出してくれるはず。だから…信じるしかない。
 シュゴオオ バシン!
 ストライクワン!
海鳳「(そのコースはきついよな…。でも…打てない球じゃねぇ!)」
 海鳳はいたって冷静にいる。それよりも闘志を燃やしているのがネクストバッターサークルにいる池之宮の方だった。
池之宮「(俺だって四番になりてぇんだ。お前なんかに負けられないんだよ。)」
 シュッ グググッ
米倉「チェンジアップ!」
 ゆっくりとしたボールが投げられる。タイミングは…合っているのだろうか。
海鳳「(いける!!)」
 ギィイイイイン!!
伊野「なにっ!?」
 打球はグングンとセンターへと飛んでいく。いきなりホームランか!?
戸逗「まじかよっ!」
 ポーン!
海鳳「っしゃあ!!」
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11.23
「差し入れだよー。」
「おお、ありがとう。」
 仕事を終えて帰ってきたナオが差し入れを持ってきてくれた。チョコレートのお菓子だった。これはうれしい。
「はい、リーナにも。」
「ありがとう。あれ? これって…。」
「前にリーナさんがおいしそうに食べていたのを見たことがあって。あったから買ってきたの。」
「ありがとうね。」
 そういってナオはリーナにお菓子をあげた。あれって…クッキーだよな、しかも俺も好んで食べる。昔からある味の良いクッキーだ。ナオは笑顔になりつつもモニターを出して自分の鞄から資料を取り出した。
「食べながらでもいいからちょっと聞いて欲しいことがあって。」
 そういってナオはモニターに画面を映し出した。俺は椅子を回転させてモニターの方へと体を向けた。
「今回の事件で気になる点が出てきたの。銀行でお金が盗まれた。しかも手の込んだやり方で。なのになぜその近くにあったもう一つの金庫を開けなかったのか。」
「時間が無かったからじゃない?」
「いえ、犯行に使われる時間としてはあまりにも短すぎる。それに応援部隊、安全にそこから離脱する組が来るまでにまだ時間があった。それならこちらの金庫からもお金を取る余裕があった。」
「となると…何か殺気を感じたか…、単なる手順ミスか…。それとも…。」
 考えられることはいくらでもある。でも確かに妙だ。その後は普通なら逃げるはずなのに、外にでて銃を乱射した。近くの人たちに危害を加えた。何が目的なのだろうか。自分たちの地位? それとももっと別の…。いや、目的はあるはずだ。だとすると。
「もしかしてだが、アレリアを呼び寄せるため…か?」
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11.23
 最初のバッターを空振り三振にしとめることができた。大丈夫、これなら疲れは無い。思い切り投げれる!!
小田「どうだった?」
古川「あの時よりもノビているようにも見える。さすが甲子園に行っただけはあるよな。でもあきらめるなよ。」
 バッターボックスには二番の小田が入ってきた。二年生だけど…思い切り投げれば抑えられるはず!
 シュゴオオオ バシーン!
 ストライクワン!
友亀「ナイスボール!!」
小田「(うっわ、これはヤバいな。確かに先輩たちが言っていただけあるよな。)」
 初球が入った。次はスライダー。外角にボール球になるように!!
 シューーー
小田「(打つなら…変化球!!)」
 グググッ ギィン!!
池之宮「おーらい。」
 引っ掛けた打球はファーストへの小フライ、池之宮が楽々と構えた。
 バシン アウト!!
亜弓「ツーアウト、ツーアウト!」
 簡単にツーアウトを取ることができた。順調に投げることができている。だけど次からはクリーンナップ、その最初は戦ったことのある三番森。
森「(さてと、俺たちが打たなきゃ始まらないよな。)」
 友亀からのサインはストレート、内角に…思い切り!
 シュゴオオオ ブシィ! バシーン!
 ストライクワン!
森「(やっぱりすげぇな。)」
亜弓「(初球から振ってきた。)」
 私は一呼吸入れてボールを受け取った。あれだけ思い切り振られると万が一当たったときが怖い。でも…当てさせなければ! 結果が出れば…!
 シュゴオオオ ブシィ! バシーン!
 ストライクツー!
由紀「おいこんだよ! 気持ちで勝っていこう!」
 由紀に声をかけられて後ろから何か押してくれたみたいな感じがする。心強い。由紀の気持ちにも…答えられるように!
 シュゴオオオ ブシィ バシーン!!
 ストライクバッターアウト!
亜弓「っしゃあああ!!」
 三振で切り抜けることができた。よし、いい感じ!!
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11.20
「レヴィ、お疲れ様。ココアでも飲む?」
「ああリーナか、ありがとう。それならこのお菓子と一緒に食べられる。」
 俺はリーナから渡されたココアを飲みながら資料を眺めていた。すでに他のグループの人たちが外で事件に関しての情報を探している。シュナイダーの事件も起こってしまった、しかも夜に二回目が…。とにかく原因究明と犯人の早期発見に向けて頑張らなければ。
「リーナは大丈夫なのか。」
「ええ、今回の事件に使われた物とかを調べ終えたところよ。そこで見つかったことがあるのだけど、乱射事件での犯行グループの種族は不特定多数ね。ドラゴン族が二種族、エルフ族が三種族、人間が6人が実行犯として上がっているね。」
「写真を見せてくれ。」
 俺はリーナに頼むとリーナは俺の手に写真の入った資料を見せてくれた。顔を見る限り…この人たちは何かしらあった人たちにしか見えなかった。
「こいつは言語障害を持っているやつだな。もう一人は過去に麻薬を使ったと思われる形跡がある。こいつはいたって特殊だな。目線を常に合わせたいという思いが顔に表れている。」
 俺はその顔を見ると悲しい気持ちが沸いてきた。この人たちは…自分自らの意思でこうなってしまった人ではないことがわかった。過去に虐待や何かしらの障害を持った人たちばかりだった。それを道具としてつかうリーダーの存在に怒りを覚える。
「レヴィってすごいよね。」
「何が?」
「いや、そうやってちゃんと見ているときってすごい集中力だから。それに犯人だとしても気持ちをしっかりとわかってくれている。それがすごいなって。」
「同情といった気持ちではないけどな…。なんというか…。」
「わかるよ。でも考えすぎちゃだめだよ。何かあったら頼ってね。」
「ありがとうな。」
 そういって俺たちは仕事を続けた。リーナも…何かあるのかと思えてしまう。
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11.20
 バシーン!
友亀「ボールバック! セカンド行くぞ!」
栗山「よっしゃ!」
 マウンドの上で投球練習をする。しっかりと腕は振れている。マウンドの状態も良し、これならバッターが入ってきても問題ない。思いきり投げられる!
 シュゴォオ ズバーン
友亀「っし!」
 バシーン
栗山「ナイスボール!」
 友亀の送球も完璧だった。そしてバッターボックスにバッターが入る。
友亀「しまっていくぞ!」
古川「っしゃあっす!」
 先頭バッターは対戦したことのある二年の古川、足も速かったし当てる力もある。気をつけて攻めていかなければ。
友亀「(まず試しにスライダーからいくぞ。)」
古川「(一試合見たことある球だ。思い出せ、あの軌道を!)」
 私はうなづいて腕を上げる。外へのスライダー、初球から変化球を!
 シューーー グググッ バシーン!
 ストライクワン!
古川「(おっと、変化球からかよ。)」
友亀「(このストライクはでかい! このコースがストライクなら…ストレートもストライクになる。)」
 サインはストレート。さっきのスライダーと同じコース、あのミットにめがけて…!!
 シュゴオオオ
友亀「(少し高い!)」
古川「(ストレート、これだ!!)」
 ブシィ! バシーン!
 ストライクツー!!
古川「(くっ、前より伸びていやがる!)」
友亀「ナイスボール!! (あっぶねぇ、後ろにそらすところだった。ここまで伸びるなんて…。それなら…内角低め、ここを攻めるぞ!!)」
 友亀がストレートのサインを出す。内角低め、あのコースに投げれば…そう簡単に打たれることはない。打たれたとしても…後ろがしっかりと守ってくれる!!
 シュゴオオオ
古川「(くっ!)」
 ブシィン!! バシーン!
 ストライクバッターアウト!!
亜弓「っし!!」
栗山「っしゃあワンアウトー!! ナイスピッチ!!」
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11.17
「さてと…そろそろ寝るか。布団は用意してあるから。」
 俺は自分のベッドの上にあった小さな荷物を片付け、寝る準備に入った。三人も布団を用意したおかげで、ちゃんと寝てくれそうだった。それにしても…なんというか、女性三人を家に泊まらせるってのも…何か違和感を感じるなぁ。
「アリスさん、寝る時って尻尾邪魔にならない?」
「まあ、ちょっと不便な所もあるけどね。でもこういうときのことも考えて道具をちゃんと用意してあるの。」
 ナーニャが問いかけるとアリスはドラゴン専用の布団っぽいものを出した。これを尻尾の部分にはめて寝やすいようにするのか。
「シンヤ、私の義手と義足とってくれるかしら。」
「ああ、わかった。」
 そういって俺は腕と足をまくったクレイナの義手と義足をもった。手馴れていることだけど…他の人たちの前ではなかなかやらない。クレイナはそのことに関して嫌ではないのだろうか。
「寝る時は外すのね。」
「ええ、邪魔になってしまうことがあるからね。」
 そういって俺は義手と義足を外した。クレイナはすでに布団の近くにいて、俺が布団をかぶせた。
「トイレ行きたくなったら声かけろよ。」
「わかった。」
 そういってクレイナは寝る体制に入った。
「仲いいね、二人とも。」
 ナーニャが笑顔で俺に問いかけてきた。たしかに仲が良い。昔からの仲良しだからそうなんだが…。付き合っているわけでもないが、幼馴染である。クレイナとしても、カナ・ミヤビとしても。
「いいね、私も仲良くなりたい。」
「………む。」
 アリスの言葉にクレイナが反応した。むってなんだろうか。まあ…とにかく時間も時間だから寝なきゃ。
「じゃあ、電気消すぞ?」
「はーい。」
 俺は電気を消した。皆は暗くするとすぐしずかになった。コレなら俺もゆっくり寝ることができそうだ。
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11.17
戸逗「(その球をいきなり打つかよっ!!)」
古川「つぅ!!」
 打球はサードの頭を越えていった。打球も力強い。いきなり長打になりそうな気がする。やっぱり…由紀はすごい…!
由紀「(守備位置…厳しいけど…あの位置での捕球なら間に合う!)」
 由紀は一塁ベースを思い切り蹴る。全力疾走でセカンドベースへと向かっていく。レフトを見ると、あらかじめ前進守備をしていたため、すぐに捕球をしていた。
後藤「舐めんじゃ…ねぇ!!」
 シューーーー ズザザザ バシン!!
審判「セーフ!!」
由紀「いえーい!!」
倉「(やっぱり…速い!!)」
 由紀の全力疾走が勝っていた。由紀は嬉しそうに右手を上げて喜んでいた。一球ごとに喜んでいて、全力で取り組んでいる。それがなによりも野球が大好きだということを見せてくれていた。
伊野「(奴に打たれたのは仕方ない。だがここから抑えるぞ。)」
 バッターボックスには二番の栗山先輩、この回から一気に点をとっていきたい…! 由紀は大きなリードをとる。ピッチャーは気にしているけど牽制を見せるそぶりはまったくない。
 ダッ!
古川「三盗!!」
戸逗「(わかっているよ!!)」
 シュッ グググッ
栗山「(甘い…とらえられる!!)」
 ギィイイイン!! バシーーン!
尾上「っぶねぇええ!!」
 アウトー!!
伊野「セカンド! 間に合う!!」
 ヒットエンドランをかけたが、打球はファーストライナー。そのまますぐにセカンドへと送球される。スタートを切っていた由紀は戻れずにいた。
 バシン アウト!!
栗山「(くそ、真正面かよ。)」
由紀「(そういうときもあるけど…これはデカい。)」
 すでにツーアウト、たった2球でツーアウトになってしまった。私はベンチから出て、友亀とキャッチボールを始めた。
篤史「日高、腕は大丈夫か?」
亜弓「あ、はい。投げていたらもう疲れはありません。」
篤史「そうか。だけど慢心するなよ。」
亜弓「わかりました。」
 私は新山の声を聞いてキャッチボールを始める。中山先輩が粘ってくれている。でも…あの投手もなかなか簡単に打たせてくれない。
 シュゴオオ ギィイン!
中山「ちっ。」
 バシン アウト!!
 打球はセカンドへの小フライ。だけど7球も粘ってくれた。私は腕を回しながらマウンドへと向かっていく。
由紀「頼むよ亜弓。」
友亀「っしゃあ、いこうぜ!」
亜弓「はい!」
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11.16
「さてと、出来た! ちょっと待ってな、箸とかフォークとか用意するから。」
 俺は出来上がった料理をテーブルに置き、三人をテーブルへと呼んだ。俺はテレビをつけて箸とフォークを配り、自分の席に座った。クレイナは俺が用意した特殊な椅子を用意した。クレイナはありがとうと声をかけて座った。
「それじゃあ、いただきます。」
「いただきます。」
 俺たちはご飯を食べ始めた。俺は一口食べた。うん、大丈夫。今日もいい感じに出来上がっていた。クレイナやナーニャ、アリスは嬉しそうに食べてくれていた。これなら皆で作ったかいがある。俺は笑顔を見せながら食べていた。
「ところで事件ってテレビで見たけど…あの事件…アリスの知り合いだったのね…。」
「うん…でも…あの子のために、犯人を捕まえたい。それにこんな事件が起こらないようにシュナイダーやアレリアを捕まえて…犯罪をなくしていきたい。」
 俺はその言葉を聞いてうなづいた。確かに犯人をを捕まえてしまえば真実もわかるし、殺人に怯える必要もない。そして犯罪もなくなってくれる。だから…仲間のためにも。
「わかっているさ。俺もそのためにレヴィさんたちに声をかけたのだから。」
「私も、魔法を使って今日は仲間たちを助けたけど…。犯人も捕まえたい。」
「同じ気持ちよ。」
 俺たちはアリスに真剣な顔で誓った。アリスは俺たちの顔を見て、うんとうなづいた。そしてアリスの目からは涙が流れていた。アリスを…泣かせるわけにはいかない。だから俺たちので。
「ごめん、もう一つきいておきたいことがあるのだけど。」
「どうしたの?」
 クレイナがアリスに真顔で問いかけてきた。そして顔を近づける。
「なんでシンヤの家に連絡したの? なんでシンヤが良かったの?」
「え、えと…それは…。ほら、ここ最近で一番親しいというか…。今回の事件の仲間って事もあるし。」
「それなら私でもナーニャでもよかったじゃない。なぜ男性の所へ?」
「いや、その…。」
「ま、まあ。そういう時もありますよ…。その時連絡がとれるのがシンヤさんなだけであって。」
 なんというか、この空気は何なんだ。
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11.16
審判「集合!」
 審判の声がかけられる。私は走ってホームベースの方へと向かっていく。私達は先攻、相手は後攻。この試合…負けるわけにはいかない。これに勝って一位として関東大会に出場する!
審判「礼!」
皆「っしゃああっす!」
 私達は挨拶をしてベンチへと戻っていった。マウンドにはエースの戸逗がいる。あの投手から…点をとっていかないといけない。
由紀「さてと…。一番としてしっかりと仕事をこなさないとね。」
亜弓「頑張ってね。」
 私は由紀に声をかけるとハイタッチした。由紀は笑顔でバッターボックスへと向かっていった。大丈夫、この試合も由紀は打ってくれるはず…!

先攻 松江学園高校
一番 レフト 由紀
二番 ショート 栗山
三番 ライト 中山
四番 センター 海鳳
五番 ファースト 池之宮
六番 サード 新天
七番 セカンド 米倉
八番 キャッチャー 友亀
九番 ピッチャー 亜弓


後攻 埼玉明治高校
一番 サード 古川 2年
二番 ショート 小田 2年
三番 ライト 森 2年
四番 ファースト 尾上 2年
五番 センター 須田 2年
六番 レフト 後藤 2年
七番 キャッチャー 伊野 2年
八番 セカンド 倉 2年
九番 ピッチャー 戸逗 2年

由紀「御願いします!」
 由紀が声をかけてバッターボックスに入る。力強い声のままバッターボックスに入ると相手チームも気合を入れてきた。そして。
由紀「(やっぱりそうなるよね…。)」
 極端な前進シフト。由紀のパワーを見て…。でも…由紀だって負けないはず…!
戸逗「(厳しくいくからな。)」
 ピッチャーがワインドアップから投げる体制に入る。初球は…!
 シュゴオオオオ
由紀「(低め!)」
 ギィイイイイン!!
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11.15
「クレイナ、そこの豆腐とってくれ。」
「わかった。あとシンヤ、ちょっとこっちの火力足りないのだけど、何かある? 一気に焼き上げておきたいから。」
「火力かー、ちょっとまてよ…設定で火力を上げられるはず。」
「あ、それなら私が魔法で火力強めるよ。それの方が速いし。調整するから言ってね。」
 クレイナは揚げ物と炒め物をやっていた。アリスは魔法で火力をあげていた。二人の連携プレーが見事に上手くいっていた。後は俺が味噌汁を作るだけ。豆腐、わかめ、あとはこのしじみを入れるか。
 てか…すげぇな。クレイナが料理が上手だなんて。俺はいつもお母さんとお父さんの手伝いとかしているから料理は慣れているが…。手つきが完全に数年間はやっているような感じだ。クレイナにいったっては義手もあるっていうのに…。アリスも連携が上手くいっている…。普段から料理を手伝っている証拠かな。
 ピンポーン
「ナーニャかな、俺いってくる。」
 俺は玄関まで向かってドアを開ける。
「こんばんは。遅くにすみません。」
「ああ、かまわないよ。今料理しているから待っていてくれないか。もうすぐ出来るから。」
 そういって俺はナーニャを家の中に入れた。クレイナは皿に盛り付けてテーブルへと向かっていった。
「こんばんは。」
「やほーナーニャ。」
 二人はナーニャに挨拶をしていた。…この三人は仲良くなってくれそうかな…。
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11.15
 シューーー バシン!
亜弓「ふぅ…。」
友亀「昨日の疲れがあるのか?」
亜弓「少しは…でも問題なく全力投球は出来ます!」
 私は試合前のピッチングを続けた。昨日、特訓を行ったせいか、ちょっとだけ疲れが残っている感じがした。アイシングはしっかりとしていたが、この投球間隔だと多少の疲れは出てしまう。大事な時期だけど…試したいこともあるし…。
由紀「亜弓! 監督が呼んでいるよ!」
亜弓「あ、はい!」
 私は走って監督のもとへと向かっていく。今日の調子は決して良いわけじゃない。だけど…ちゃんとストレートはいつものように投げれているはず。だから…この試合は勝たなければ。
篤史「友亀、ちょっと来てくれる?」
友亀「新山か。てかもうすぐ集合だから手短に頼むぞ。」
篤史「やはり日高は疲れているみたいだね。昨日の特訓が少し響いているみたいだけど…。」
友亀「てかお前が教えたのだろ? 頼むよ。まあ受けた感じだと試合にはあまり響かないと思うけど…多少リードは打たせてとる感じがいいのか?」
篤史「いや、いつもどおり三振をとりにいく感じでいいよ。それより昨日の新球種のことだけど…一応シュートを投げさせたよ。正直…自分も度肝をぬいたよ。」
友亀「そこまでか?」
篤史「だけど…まだ付け焼刃程度だから…。この試合で使うかどうかもまだわからない状況だからね。もし投げるなら…この試合では一回のみにして欲しい。まだ隠して欲しいというか…。」
友亀「わかった。もし使うならここぞという時に使うさ。」
篤史「御願いね。」

日下部「とういうことだ。頼むぞ。」
皆「はい!」
 私たちは試合前の準備をして審判たちが出てくるのを待っていた。疲れは…ここにきてあまり感じなくなってきた。これなら…試合も思い切り挑めるに違いない!
由紀「亜弓、疲れは?」
亜弓「うん、大丈夫だよ。」
由紀「そっか。それならよかった。まずこの試合だけど…相手も一度戦ったことのある人たちがいるから…警戒はしておかないとね。二年生中心のスターティングメンバーだけど頑張ってね。」
亜弓「ありがとう。」

高野「やっぱり向こうもある程度主力がいなくなったといっても一年生たちがいるからな。」
戸逗「俺もベンチからその様子は見ていたからわかるさ。でも…あの時のかりはきっちり返させてもらうさ。」
古川「先発は日高か、対決したことある相手だし、負けるわけにはいかないな。」
森「今度こそ勝ってみせるからな。」
尾上「っし、今日も力は入っている。ホームラン打ってやるさ。」
須田「てか、いつもよりふとって見えないか?」
尾上「なぬ!!」
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11.13
 俺は急いで玄関まで向かった。鍵を開け、ドアを押すと目の前にクレイナがいた。右手には買い物袋を持っていた。
「今日家に誰もいなくて、怖かったから来たのだけど、泊まってもいい?」
「クレイナもか? あれ? 出張ってそっちも?」
「会社の系列、一緒でしょ。同じ会議だから。」
 ああ、そういうことか。俺は納得が出来た。確かにそれなら家に両親がいないことに納得する。俺はクレイナを家に入れた。
「それと…。もってなに?」
「え? あぁ、今日連絡が来てだな…。」
「あ、クレイナさん。どうもです。」
 アリスがひょいと顔を俺の横から覗くように出してきた。それを見てクレイナは真顔のまま、じーっと俺の目を見てきた。
「どうしてアリスが。」
 怒って…いるのか? いや、怒るにしては状況が合わない。とにかく正当な理由があるからそれを伝えないと。
「今日の夜にニュースあっただろ。ほら、殺人事件の。あれの…被害者がさ…アリスの知り合いで…。」
「そうだったのね。アリス、元気だして。」
「うん…ありがとうね…。」
 良かった、クレイナは怒っていないようだった。でも…何故かわからないがクレイナがもう一度俺の顔を見た。そしてほほを真顔のまま膨らませた。え? 俺何かやったのか? そんなことを考えている暇もなく、室内へと入っていった。
 ピロロロ
 電話が掛かってくる。って…相手はナーニャ? なんだろうかこれは…。まさかと思うが…またこっちの家に来るのか?
「ん? どうしたんだ?」
「クレイナから今連絡あったのだけど、私も行っていいかな?」
「……そういうことなのね。大丈夫だよ。」
 俺はゆっくりと電話を切った。まあ、大丈夫だよ。俺の家なら四人なら入れるから…。しかしクレイナ、いきなりなぜ。
「ねえ、皆のために夜食を用意したのだけど…。シンヤ、一緒に料理してくれない?」
「ああ、かまわないよ。俺も食べたかったし。」
 俺は腕をまくって台所へと向かっていく。クレイナのもってきた袋の中には食材がいくつか用意されていた。
「私も手伝っていいかな!」
「かまわないわよ。」
 クレイナが答える。俺はアリスのいられるスペースを確保して、料理の準備を始めた。
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11.13
 バシューーン!!
篤史「ふぅ…。」
深沢「ナイスボール!!」
 室内で明日のために調整していると、目の前で新山がピッチングを始めた。海鳳も奥でティーバッティングを続けている。快音とミットの良い音が聞こえてくる。二人とも…ちゃんと調整している…。
由紀「やっぱり残っていたんだね。」
 私がストレッチを始めようとすると由紀が後ろから声をかけてきた。
亜弓「由紀。どうしてここにいるってわかったの?」
由紀「そりゃいつもの所にいないからね。練習しているのかなって思って。」
亜弓「そうだったね。連絡できずにごめんね…。海鳳の言葉にちょっと私も調整をしていかないといけないなって思って。」
由紀「そうだね。いつも家でやるだけじゃなくて、こっちにいるなら道具もちゃんとあるから調整もやりやすいだろうからね。それに…私も亜弓と一緒に調整したいし。モチベーションも上手くいくかなって思って。」
亜弓「そうだね、ありがとう。」
 私は由紀と一緒に柔軟体操を始めた。ゆっくりと体を動かしつつ、周りの様子を見る。
 ギィイイン!
 バシューン!
 海鳳や新山も、しっかりと練習にうち込んでいる。新山は今後の大会に向けて、海鳳は明日に向けて調整していた。
由紀「そういえば亜弓、何か…ストレート以外の武器というのは考えているの?」
亜弓「ブルペンでスライダーとかカーブとか、いろいろと試しているのだけどね…。なかなかそう上手くいかなくてね…。なんとか自分のものにしたいのだけど…。」
篤史「ん? 武器か。」
亜弓「新山?」
 突然新山が私たちに声をかけてきた。私たちの話しを聞いていたのだろうか。
篤史「少しなら投げれるか?」
亜弓「まあ…明日の試合に響かない程度なら…。」
篤史「まあ無理にとは言わないけど…新しい変化球覚えるの手伝おうか? 羽葉もよかったらキャッチャーで受けてくれないか?」
由紀「え? 私はいいけど…亜弓は?」
亜弓「う、うん。やってみる。」
 私は少し戸惑いながらもグローブを用意してスパイクを履いた。由紀はすぐにキャッチャー防具をつけて走っていく。私はゆっくりと由紀とキャッチボールを始めた。
 バシューーン!!
深沢「ナイスボール!」
篤史「そういえば日高、さっきやってみたけどダメだったって言ってた変化球は何?」
亜弓「えっと、スライダーとカーブ。」
篤史「そうか…武器とはならなくても投げれるようには出来るが…武器が欲しいんだよなぁ…。わかった。深沢コーチ! 俺も久々に投げる変化球や試してみたい変化球、投げてみてもいいですか。そこから教えられる変化球をいくつかリストアップしてみようかなって。」
深沢「わかった。」
 シュルルル バシン!
 シューーー グッ バシーン!
 いろんな変化球を新山が投げている。なによりもそのバリエーションの多さに驚いた。投げるのは難しいと言われている変化球が、いとも簡単に投げられている。とんでもないセンスの塊だ。
由紀「肩あったまった?」
亜弓「はい、大丈夫です。」
 私は肩を1、2回グルグルとまわし、ゆっくりと深呼吸した。由紀はゆっくりと座る。私はプレートを踏んでミットを見る。
篤史「とりあえず、ストレート2、3球投げてみて。」
亜弓「あ、はい。」
 私はワインドアップでストレートを投げた。
 シュゴオオオ バシン!
 シュゴオオオ ズバーン!
由紀「ナイスボール! やっぱり良い球投げるね!」
篤史「ストレートは本当にすごいな…。よし、じゃあとりあえず今投げれる変化球を一通りやってみて。」
亜弓「はい。」
 グググッ バシン!
 グッ ズバン!
 私はカットボール、スラーブ、チェンジアップ、サークルチェンジと投げていった。どれも良い感じで投げれていた。むしろ試合の時よりしっくりくる感じがした。
篤史「へぇ、いい感じで投げれているじゃん。もうちょっとカットボールは…腕の振りをストレートと同じように出来ればいいかな。ちょっとだけだけど、肘が下がっているから。」
亜弓「そうなの? わかった。」
 私は多少意識をしてもう一度カットボールを投げる。
 シューーー グッ バシン!
篤史「そうそう、いい感じ。それじゃあまず試したのってスライダーだっけ。握り方はね…。」
 そういって新山が私の近くにやってきた。私は握りを見せると新山が私の手を触った。
亜弓「えっ…。」
 私の手に新山の手が触れている。なんというか…恥ずかしいというか…嬉しいというか。私の顔が熱くなってくるのがわかる。なんだか…顔を見られたくない。
由紀「ちょ、ちょっと! 何やっているの!? 恥ずかしいからやめてよ!」
 見ていた由紀がさらに顔を赤らめていた。
篤史「え? ど、どういうこと?」
 新山は戸惑っている。たしかに…教えるために手を触れるぐらいは何も考えていないだろう。だけど私の顔を見た後に手を見てハッと気づいていた。
篤史「あ、…ごめんなさい。…嫌だった?」
亜弓「嫌じゃないけど…ちょっと恥ずかしいな。でも…教えてほしいです。」
篤史「あ、ああ。じゃあ俺が握りを見せるよ。それでもわからなかったら…その…多少触れても構わないかな。」
亜弓「う、うん。」
 私と新山、そして由紀が顔を赤らめてしまった。なんというか…本当に恥ずかしい。そういうわけではないのに…。目の前に…新山がいると…。
海鳳「なにしてるんだ?」
恵美「人のこと言えないでしょ。ほら、トスしてあげるから打ちなさい。」
海鳳「うわっ!? いつの間に!? ……というか…ありがとう。」
深沢「てか、お前ら全員イチャイチャしすぎだ。早く日高は投げないのか?」
亜弓「あっ、すみません!」
 私は我に返り、腕を上げた。由紀のミットは外に構えている。あれを意識して…!
 シューーー グググッ バシン!!
篤史「そう、いい感じだね! ……たしかに武器というにはまだアレかもしれないけど…。じゃあ次はカーブだね。」
 私は新山の言われた握り、腕の振り方を教わりもう一度投げる。
 ググググッ バシン!
篤史「そんな感じ。……うーん…武器ねぇ…。」
 そういって新山は考えながら私の隣へと近づいていった。
篤史「ちょっとマウンド貸してくれる? 羽葉さん、ちょっとシュート投げるね。」
由紀「あ、はい! (捕れるかな…。)」
 そういって新山は振りかぶって足を上げた。シュート…内に食い込むシュートを…。
 シューーーグググッ ズバーン!!
由紀「すっご……なにこの変化。シュートってレベルではないよね…。」
篤史「いきなりこれをやれっていうのは難しいと思うから…試しに投げてみて。シュート。」
亜弓「わ、わかった。」
 私は握りかたと腕の振り、そしてコツをしっかりと聞いた。特に窮屈さに慣れることと、重心をしっかりと伝えられるように…。こうやって…!
 シューーーグググッ バシーン!!
由紀「えっ?」
亜弓「ええっ!?」
篤史「……マジか。」
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11.11
 ピンポーン
「もうきたのか?」
 俺はドアを開ける。目の前には本当にアリスがいた。
「ごめんなさい、いきなりお邪魔してしまって。」
「大丈夫だよ。とりあえず入って。」
 アリスを部屋に入れると俺は台所へと向かっていった。とにかく何か用意してあげなければ。
「飲み物でも飲むか?」
「あ、御願い…。もしよかったら乳製品ある?」
「とりあえず牛乳ならある。」
「ありがとう。それを飲ませていただくね。」
 アリスはゆっくりと椅子に座った。尻尾をゆっくりとしたへ下ろすと暗い顔をしていた。それもそうだ、自分の親しい人が…殺されてしまったのだから…。
「とにかく落ち着こうか。」
「うん……ごめんね、急に…。」
「ああ、大丈夫だよ。……俺も巻き込んでしまってすまない。」
「ううん、シンヤのせいじゃないよ。」
 俺はそのまま椅子に座った。確かに…アリスにとってみれば相当つらい状況だ。そして目からは涙が流れている。俺はその様子を見て頭のところに手を当てる。
「元気をだして…。犯人は俺たちで捕まえよう。」
「うん……ありがとう。」
 アリスは尻尾をフリフリとしながら少し笑ってくれた。そう思ってくれるのであれば…うれしい限りだ。
 ピンポーン
「誰かな? はーい!」
「私、クレイナよ。」
「……クレイナ!?」
line-s
11.11
篤史「お疲れ様。」
亜弓「お疲れ様です。あれ? 新山は残っていくのですか?」
篤史「ええ、速く復帰できるようにせめて残って練習時間を増やそうかなって。応援している時間は練習が出来ないのでこうやって残って練習していかないと…。」
亜弓「そっか、頑張ってね。」
篤史「ありがとう。」
 新山はそういって室内練習場へと向かっていった。たしかに…出ていない人たちは残って練習する人たちも多い。私達に追いつけるようにと…。
海鳳「俺も残っていくよ。」
亜弓「え? 海鳳も? でも明日試合じゃない? 体力とか大丈夫なの。」
海鳳「お前、本当に今のままで良いと思っているのか?」
 突然海鳳がにらみつけるように私の顔を見た。たしかに…いまのままではいけないことはわかっている。でも…今は明日の試合に向けて調整しなければならない。
亜弓「そうは…思ってないよ。」
海鳳「たしかに日高は調整しないといけない部分もある。でもそれでも…やれることはあるんじゃないか?」
亜弓「確かに…。休むことだけが調整じゃないよね…。」
海鳳「このままだと日高、エース番号とられるぞ?」
亜弓「えっ。」
 私はその言葉に身震いした。エース番号が…とられてしまう?
海鳳「館川も相当な努力を続けているし、二年生の台等もめざましい。それに新しく入ってくる選手たちもかなり有力な人たちがくる。そして…新山が完全に復活したときはどうなる。」
亜弓「それは…。」
海鳳「俺も新山には危機感を感じるし、あいつを認めたりする。もし外野に来たらって思うと…。だから俺はアイツに抜かれないように頑張っている。もしものときはコンバートだって考えている。でも…だからこそ、アイツがいるからこそ努力しなきゃいけない。」
亜弓「……そうだよね。」
 私は右手を握った。私はそのまま室内練習場へと向かっていった。せめてものの…少しの練習で明日に向けての調整をしていきたい。負けないように…もっともっと…上にいくように!
line-s
11.10
 ピロロロ
 携帯電話が鳴った。相手は…アリスからだ。もしかしてこのニュースを見ているのだろうか。
「もしもし?」
「もしもし……テレビ見ている…?」
「ああ、…また事件があったみたいだな。」
「………殺されたの、モデルの知り合い……。」
「……なっ。それって…。もしかして…アレリアか?」
「違うの…今回の殺人はそうじゃないの。まったく…違う人に…。」
 そういってテレビの情報を見た。死体に関しての情報が出たが、刺し傷が数箇所あると書いてある。だとすれば…もしかすると「シュナイダー」が関与しているかもしれない。今日の事件を起こしながらまた暴れるというのか…。
「ごめんね……つらくて…。」
「ああ、それはそうだよな…。」
「ねぇ……今って一人?」
「うちか? ああ、両親出張いっちまっているからな。」
「怖いから…家に行ってもいい?」
「…………え? 俺の家!?」
 突然アリスが涙声になりながら伝えてきた。俺の家に…なんで? いや、ちょっとまってくれ。女性を家に入れるなんて…。いやしかし、ここは守ってやらなければ…。
「ああ、かまわないが…。何処にいる?」
「もうすぐそっちの最寄り駅近くに電車が止まる。降りるから…。住所だけ教えて。」
「ああ、かまわないぞ。」
 俺はそのまま通話を切り、住所を教えた。いったい…何があったのだろうか。てか…この状況って…いろいろとマズくないか?
line-s
11.10
 私達は軽い練習を終えて、そのまま野球部専用の会議室へと向かう。明日の試合に向けての会議が、始まった。
深沢「さて、明日の試合だが。まず以前戦ったときの二年生二人が主軸となっている。そして新しい二年生レギュラー選手たちが良い感じで戦っている。そして一年生は例の投手、高野が良い感じになっている。背番号は10だが、エースに匹敵する実力はある。」
友亀「今日投げたということは…明日はエースが投げるのですかね。」
深沢「ああ、新エースの戸逗(とず)だ。ストレートは130台半ばと高校生にしてはかなり速い。あとは武器といえるものはスライダーやカーブ、チェンジアップを投げる。」
池之宮「本格派のタイプか。」
日下部「あとは打撃陣はかなり優秀な人たちがそろっている。特にクリーンナップの森、尾上、須田が厄介だ。思い切り振ってくるから気をつけるんだぞ。」
 私達はビデオを見ながら選手を確認していった。どんどん強振しながら振っていくバッターが多い。そして守備もかなり堅い。さすが、鍛えられているだけある。
日下部「だが付け入る隙はいくらでもある。思い切りいくぞ! そして先発は日高、頼むぞ。」
亜弓「はい。」
日下部「それと館川、疲れているだろうが準備はしておいて欲しい。」
館川「了解です。」
日下部「そして…打順だが。羽葉、栗山、中山…。四番は海鳳でいくぞ。」
海鳳「はい!」
 池之宮ではなく、海鳳が四番。たしかに…得点力は海鳳が一番ある。池之宮は一発があるから…。
日下部「続いて池之宮、新天、米倉、友亀、日高といく。準備しておけ!」
皆「はい!!」
 私達は全員で大きな声で挨拶した。明日は…試合。私の先発する試合…! 負けない!
line-s
11.09
「さてと…ここでいいかしら?」
「はい、ありがとうございます。」
 そういって俺たちは浮遊車から降りた。ナーニャとクレイナも降り、そのままリーナさんとは別れていった。とりあえず、今日は皆が家に帰ってゆっくりしなければ。明日は休日だから…レイチェル先生も落ち着いていられるかもしれない。だから…今日はゆっくりと休まないと。
「さてと、私は家すぐだから。クレイナのこと、よろしくね。」
「わかっているよ。気をつけてな。」
 俺はナーニャとは別の方向へとクレイナを連れて歩いていった。クレイナはいたって普通の真顔で歩いていた。何か…声をかけてあげるべきだろうか。
「なあ、今日は怖かったか?」
「ええ、こわかった。」
「なんか真顔で言われるとわかりにくいけどね…。たしかにアレは怖かったよ。でも…生きている。よかった。」
「本当に、怪我をしないでよかった。私みたいになってほしくないし。」
「クレイナ…。」
 クレイナはクレイナ自身でかなり心に痛みを感じているみたいだった。俺にはその真顔からでも何かを感じているのがなんとなくわかる。言いたいこと、ちゃんと伝えているからクレイナの気持ちは…。
「まあ…なんだかんだでよかったよ。あの魔法を使っていたクレイナもすごかったし。俺、あんな魔法使えるなんて知らなかったよ。」
「ありがとう。いや、知っているはずよ。見せたことはあるし。」
「いや、それは一部だって…。」
「ふふふ、おもしろいね。」
「その擬音を使って笑うのはやめてくれ、何か怖さを感じる。」
「ダメ?」
「いや…そういうわけじゃないけど…。」
 そんな話しをしながら家へと戻っていった。クレイナをまず家まで送って、そのまま俺は家へと帰っていった。
「ただいま…。」
 俺は疲れた体を動かしながら自分の部屋の電気をつける。洗面所で手洗いうがいをし、そのままテレビのボタンをつけた。
「たった今入ったニュースです。また殺人事件が起こった模様です。」
「……まさか…!」
line-s
11.09
亜弓「あれ? 府中先輩、なんでここに?」
 監督室に入ると日下部監督と府中先輩、それに見知らぬ人たちが二人いた。
日下部「ああ、日高か。もしかして俺を呼びに来たのか?」
亜弓「あ、はい…。でもなぜ府中先輩が…。あと…えっと、その方々は?」
日下部「ああ、そういえば初めてだったな。俺は何度か会ったことがあるが…。」
曽田「ああ、君が日高亜弓だね。はじめまして、広島のスカウト部長、 曽田だ。よろしく。 」
賀塚「そうか君が。私は楽天のスカウト、関東地方を担当している賀塚だ。よろしくな。」
 ス、スカウトさん!? そんな人たちが何故ここにいるのだろうか。プロ野球の世界、その世界にいる人たちが何故…。
賀塚「おっと、そろそろ時間だな。それじゃあ日下部さん、よろしくお願いいたします。」
日下部「ああ、こちらこそ。芦毛のことをよろしくな。」
 え、今芦毛先輩のお話をしていた? 一体どういう事なのだろうか。そういえば芦毛先輩、上の世界でって言っていたような…。まさか…!
日下部「まあ、そこで待っていてくれ。」
曽田「それじゃあ…。府中君、君を指名する方針で固めていっている。何位かは不明だが…。どうだ、プロの道へ行く気持ちはあるか?」
亜弓「えっ、まさか…。」
 その言葉に確信を持った。府中先輩、そして芦毛先輩が…プロの世界に行くことになる。だからこのスカウトたちがやってきているのか…。府中先輩はどういう考えをしているのだろうか。
府中「はい、自分はプロへの意思は有ります。監督、私はプロに行きます。」
日下部「そうか、わかった。お前が気持ちを固めてくれていて良かったよ。それなら俺も自信を持って送り出せる。頑張れよ。」
府中「ありがとうございます。曽田さん、よろしくお願い致します。」
曽田「ああ、期待しているからな。」
 そういってスカウトの人は立ち上がって部屋を出ようとした。
曽田「そうそう、日高さん。」
亜弓「は、はい。」
曽田「多くのスカウトは君の実力を評価しているよ。まだこれからどうなるかわからないが、頑張りな。」
亜弓「あ、ありがとうございます!」
曽田「それじゃあ日下部監督、明日は試合を見にきますね。」
日下部「ありがとうございます。」
 スカウトが部屋を出ると府中先輩と日下部監督が立ち上がった。
府中「ふぅ…。というわけだ、日高。プロの世界で待っているぞ。」
亜弓「……! はい!」
 私は府中先輩に笑顔を返した。私も…プロの道へと…。頑張らなければ。
日下部「さてと、呼んでいるんだったな。今から行くからな。そうそう、この話しは私の口から出すまで内緒にしておいてくれ。」
亜弓「はい。」
 そういって私は監督と府中先輩と共にグラウンドへと戻っていった。明日は決勝、それに向けての調整、対策をして…。明日は最高の試合を見せる。見に来てくれる…スカウトのためにも!

line-s
11.07
「とりあえず、今回は私達が浮遊車で送ってあげるわ。レイチェルさんは一人で帰れるかしら?」
「ええ、大丈夫よ。」
 俺たちはリーナさんに連れられて歩いていく。今日の出来事も考えて、防弾など防御性に優れた特別な浮遊車を出してくれた。俺は助手席に乗り、後ろにクレイナとナーニャが乗った。
「はぁ…。」
 ゆっくりと走っていくとリーナさんが大きくため息を吐いた。
「ごめんね、今日とんでもない事件に巻きこませちゃって。」
「いえいえ、あれは突然の出来事ですし。それにナーニャが壁を作ってくれたおかげで被害が少なくなりましたし、クレイナもナーニャを助けてくれたので。」
 そういいながら浮遊車を走っていく。それにしても今回の事件…なぜ急にあんなことが…。
 シュン…
「え、…なに今の? すごく…怖い。体が寒い。」
「どうしたナーニャ。おい、顔色悪いぞ?」
「なにか…とんでもない人が横切った気がする…。後ろに…もういない…。何か…すごく嫌な予感がする。」
 ナーニャはとても怖そうな顔をしながら後ろを見ていた。後ろに何かいる? 俺には何も感じなかった。リーナさんもそんな様子はなかった。でも…何かあるのか。
「わかったわ…。」
 そういってリーナさんは通信機器を取り出した。
「レヴィ? 今日、警戒態勢さらに強めて。」
 そういってリーナさんが連絡した。それだけ…大変だということなのだろうか。
line-s
11.07
由紀「んー、戻ってきた!」
 私たちはバスから降りると大きく背伸びをした。長時間の移動はいつやっても疲れる。しかも試合後だから今日はゆっくり休んで明日に備えたい。
栗山「それじゃあ少ししたら軽い運動と明日のためのミーティングするぞ。」
 栗山先輩の指示で私たちは軽くストレッチを始めた。体がほぐれていきバスの疲れがとれていった。
みちる「あ、由紀先輩!」
 一人の女性の声が聞こえてきた。振り返ると一際身長の大きい女の子がいた。しかもよくよく見てみると後ろには見覚えのある顔が二人ほどいた。
由紀「みちる! 久し振りね。今は休憩中かな?」
みちる「そうですっ! 本当に久しぶりに会えて良かったです!」
 なんだか反応が…大きな犬を見ているかのような…。ワンちゃんみたいな感じがする。
レナ「久しぶりネ。よろしくお願いシマス。」
亜弓「レナ、こちらこそ。」
可奈「亜弓先輩、由紀先輩。よろしくお願い致します。」
由紀「こちらこそ、よろしく。」
 私達は今度入ってくる後輩たちと会話している。向こうでは他の後輩たちがいる。あれも新しく入ってくる人たちなのだろうか。
藤原「先輩、お久しぶりです。甲子園での活躍、みていましたよ!」
新天「おお、ありがとうな。」
藤原「俺も松江学園に入りますのでよろしくお願いします!」
池之宮「どうだったか? 同級生の人たちは。」
松沢「いいねぇ、想像以上の選手がたくさんいましたからね。だからこそこの学校に入る意味があると思いますよ。」
海鳳「言ってくれるなぁ! 頼むぞ!」
 皆がそれぞれと会話している。それにしても体験に来た人たち、こんなに多いだなんて…。レギュラー争いが大変になっていくことになるのか。
栗山「あれ? 監督いねぇな。」
亜弓「あ、私探してきます。きっと監督室ですよね。」
 私は走って監督室へと向かっていく。学校の構内へと入っていき、ゆっくりと歩いていく。
芦毛「お、日高か?」
亜弓「芦毛先輩。どうもです。」
芦毛「決勝進出おめでとう。それと…。」
 芦毛先輩はほめてくれた後、私の隣まで移動して足を止めた。なんだろうか?
芦毛「上の世界で待っているからな。」
亜弓「えっ?」
芦毛「そんじゃ!!」
 そういって芦毛先輩が後ろへと戻っていく。上の世界? いったい何のことなのだろうか。そんなことを考えながら監督室へと到着した。
 コンコン
亜弓「失礼します。」
日下部「おお、日高か。」
府中「おっと…。」
line-s
11.04
 ピロロロ
 俺の携帯に誰かが電話をかけてきた。誰だろうか。俺は携帯を取り出す。相手は…アリス? 何かあったのか?
「レヴィさん、アリスからの電話に出ますね。」
「ああ、かまわないぞ。」
 俺は通話ボタンを押して耳に当てる。
「あ、ツキカゼ? あの事件大丈夫だった?」
「なんだ? もうニュースになっているのか?」
「そりゃもちろんだよ! 無事でよかったよ。それとこっちからも情報があるの。もしいるなら会議につなげてくれない?」
 何かがあるのか? 俺は聞こうとレヴィさんの顔を見たら声が聞こえていたのか、すぐに音声が会議に聞こえるように用意していた。
「大丈夫みたいだぞ。それじゃあつなげるから話してくれ。」
「わかった。」
 俺はコードをつなげる。そして俺の携帯からアリスの音声が聞こえてくる。
「今日、とある情報を見つけてね。テレビの企画でとある不可解な殺人事件に関して調べているのよ。それが…内容がアレリアのことでね…。生放送まで行うつもりなの。」
「つまり…その放送をきっかけに捕まえることが出来るのではってことか?」
「むしろ危険だと思うのです。下手したら生放送中に本当に殺人事件が…。」
「そうだな。こちらでテレビ局には連絡しておく。それでも放送をやるというのであれば…。その場合は俺たちがそれなりの対応をとっておくよ。」
「ありがとうございます。自分はその番組とは関係ないのですが、情報だけでも。」
「ありがとう。」
 生放送をテレビでやるのか…。本当に大丈夫なのだろうか、すごく…嫌な感じがする。それは他の人たちだって思っているはず。どうなってしまうのか…。
line-s
11.04
シュゴオオ バシン!
 ストライクバッターアウト! ゲームセット
高野「っしゃあああ!」
 マウンド上で大きな雄叫びをあげている。そして試合が決まった瞬間、私たちは立ち上がった。
亜弓「由紀。」
由紀「そうだね。あの時の再戦だね。」
中山「決勝の相手は…埼玉明治だ。」
栗山「さて、戻って相手の選手をもう一度テレビで見るぞ! そして軽い練習だ!」
皆「はいっ!」
 私たちは荷物をまとめて学校へと帰っていった。明日に向けて調整して…。万全の状態で挑まなければ!
由紀「これでみちるたちに会えるね。」
亜弓「そうだね。私も挨拶できるね。」
 私たちは新しい仲間たちがどんな人たちか楽しみながら、そして明日の試合に向けて気持ちを改めながら学校へと帰っていった。明日は…決勝!

 城洋大学付属高校 野球部専用グラウンド
森川「よし、打撃練習入るぞ。」
皆「おっす!」
樋笠「遅れてすまない。」
森川「樋笠監督、お疲れ様です。ベスト8、おめでとうございます。」
樋笠「ああ。今日はこっちにつかせてしまってすまないな。それで…奴らはどうか?」
森川「ええ…予想以上ですね。」
 ギィイイイン!!
ロンバート「次、お願いします。」
榎田「やはりすごいな。最初から呼ばれたのは俺たち六人だけど、まさかアメリカのとんでもない奴を連れてくるなんてな。これでチームはさらに強くなると思うな…。あとは俺がどれだけチームに貢献できるか。」
名洗「ああいうバッターはいやらしい投球をすれば問題ないな。基本的に向かえば確実に力負けする。それより榎田、バッティングは自分の心配をした方が良いのでは?」
榎田「お前に言われたくはないけどな。」

 ギィイイン!
「よっしゃ打った!」
 ダッダッダッ バシン!
榎田「よし…。」
「すげぇ! あれおいつくのか!」
 バシン!
田村「よっしゃ! もっとこいやー!」
斎藤「(うるせぇのいるな。走ってやるか。)」
 ダッ! ザザザッ!
「あの気合入れている田村ってやつも、それに斎藤って奴もすごいよな。この中だと飛びぬけていやがる。」
「次! ピッチャー高橋! キャッチャー名洗!」
名洗「サインはさっきと同じで。」
高橋「ああ、最初はリード任せる。」
 シュゴオオオ バシン! ストライクバッターアウト!
「(こいつ、俺の予想を完全に外しやがる。)」
 シュゴオオ ギィン!
「まじかっ、なんでゴロなんだ!」
 バシン! アウト!!
樋笠「彼らには伝えておいてくれ。うちに来ないかと。」
森川「わかりました。ロンバートはさすがですが…他のメンバーも良さそうですね…。」
line-s
11.04
完成2

キャラクター紹介 
名前 塹江 知里(ほりえ ちさと) 中学三年生
誕生日 1月7日
身長 161cm
左投げ左打ち
広島 投手

広島に住んでいる控えめで落ち着いた女の子。クラスの中でもあまり目立たず、野球の練習以外は勉強や本を読んでいることが多い。本は文学を好む。友達とは仲良くするが、あまりつるむことは無い。本人曰く、男女共に会話が得意ではない。何かあるとよく心の中で「大丈夫」、と自分自身に問いかけている。プレイスタイルとしては投手で無類のタフネスを誇る。体力面だけで見ればプロ選手と比べても良い物を持つ。また、ピンチの時に見せる強心臓ぶりは絶大なものを誇る。





柚子さぶれさんに描いていただきました!ありがとうございます!

柚子さぶれさんのpixiv
柚子さぶれさんのツイッター
line-s
11.02
「さてと、状況をまとめていきましょう。今回起こった事件は無差別に行われた殺人と銀行強盗。極めて危険な事件よ。おそらくこの殺人はあのアレリアをおびき出すために行ったものね。」
 リーナさんが指揮を執りながら皆に話しかける。俺たちも目の前で見た。あの爆発と銃声が脳裏に焼きついて忘れることが出来ない。
「でもリーナさん、なぜアレリアをおびき寄せる行動だと思うのですか?」
 ナーニャが不思議そうに問いかける。たしかにその件に関しては俺も同感する。
「それに関しては専門の人に聞くしか無いわね。レヴィ。」
「おいよー。」
 レヴィさんは飴を舐めながら立ち上がる。いや、なんというか…会議中に飴を舐めるなんて…。
「今回向こうが行った行動は強盗だけではなく殺人も行っている。おそらくこの情報は大きく広がるだろう。むしろこれだけやるとビックニュースだ。もしアレリアが殺人鬼ならこれに衝動されて今日、また殺人を起こす。それを予測して多くの人たちがアレリアを探すことになると思われます。」
「ということね。」
「ですが、必ずしもそうとは思えません。この事件のメインはアレリアだが、アレリアは何らかの障害を持っているに違いない。そうでなければあんな殺人は起こさない。おそらく彼女は連鎖反応的に殺人は起こさないだろう。むしろ自主的に行うはずだ。」
「だとしたら…シュナイダーがとった行動はアレリアには効果が無いといえるのですか?」
「あくまでも俺の予想だ。ただ、その可能性は高いと思われる。もしかすると頭のキレる人かもしれない。今日の事件を見て警戒していると思い、殺人を行わない可能性もある。その逆もありえる。」
 レヴィさんも頭を悩ませている。こういうタイプはなかなかいないのだろうか。それとも今日起こった事件も重なってなかなか読みにくいのだろうか。
「とにかく今日は警戒態勢に入る。そしてその情報はサリアが行ってくれる。カメラのハッキングと確認、お願いしていいか?」
「まっかせってー。」
 あれがサリア…髪がボサボサだが大丈夫か? とにかく実績はある。今は任せておかなければ。
line-s
11.02
 ギィイイン
岡本「っしゃあ!」
高野「おっけー! ナイスタイムリーヒット!」
由紀「あの人、バッティングなかなかいいね。スイングしっかりしているし。あの投手はちょっとストレート甘めだね。」
亜弓「それにコントロールがちょっと不安定な所があるよね。」
 私たちは試合を見ながら相手の良いところ、悪いところを探していった。試合を観ていると、やっている時には見つからなかった所が見つかったりする。私たちが今後参考にすべき事、気を付けなければならない場所が見つかる。私自身にも感じるところがあるからちゃんと見ておかないと。
亜弓「そういえば学校では来年にやってくる予定の人たちのテストみたいなことが行われるのだっけ?」
由紀「そうそう。後輩のみちるが来ていたり、あの時会った可奈とレナもいるはずだよ。」

みちる「えっと…たしか由紀先輩の話だったら…えっと…。」
レナ「ハロー!」
みちる「うわっ!? って…あ、もしかして。由紀先輩からお話を聞いていた…レナさんですか?」
レナ「イエース! レナ・エプソムです。よろしくねっ!」
みちる「えとっ、小柴みちるですっ! お願いします!」
可奈「もしかして女性選手かな? 始めまして、秋葉可奈です。よろしくお願いします。」
みちる「よろしくですっ!」
「それじゃあ始めるぞ!!」
可奈「お互いに頑張りましょう!」
みちる「はいっ!」
藤原「ほう、今回も良い人たち集まってるじゃん。っしゃ、俺も気合いれっか。」
松沢「(このメンバーなら特待生も間違いなしだな。まあ、確定にするために思い切りやるか。)」

 広島にて…
 シュゴオオオ バシン!
「おお、あいつすごいな。」
「君、名前はなんていうのか?」
知里「…私ですか? 塹江 知里(ほりえ ちさと)です。」
「すごいな。投げても投げてもまったく球威が衰えない。それに高校生相手にも堂々と投げている。是非うちの高校に来ないか?」
「…検討させていただきます…。」

 南北海道 純涼高校
「ひゃっほー!!」
茜「すごい動きね。軽い…。」
エヴリン「名前、なんていうのですか?」
朱里「私? 私は赤羽 朱里(あかばね あかり)ですっ! よろしくおねがいしまっす!」
line-s
11.01
「さてと、これから向かうが浮遊車は…あの状況か。」
「そうですね…。レイチェル先生の浮遊車は壊れてしまったので…。」
 俺とレヴィさんは歩いて戻りながらクレイナたちのもとへと戻る。そしてレイチェル先生は俺のもとにやってきた。
「浮遊車、どうでした?」
「ちょっと直すにはキツいですね。」
 レヴィが答えると後ろからリーナがやってきた。
「でもそれに関しては私達に任せてください。同じ車種を新品で用意させていただきますから。」
「おお! それはありがたい!」
 リーナの言葉にレイチェル先生は多少ほっとした顔をした。そしてクレイナとナーニャが俺の近くにやってきた。
「大丈夫だった? シンヤ?」
「ああ、問題ないよ。ナーニャも体力戻ってくれたみたいだな。」
「私も、平気。」
「わかっている、クレイナも無事でいてよかったよ。」
 俺は二人の様子を見て再度ほっとした。とにかく自分たちの仲間で誰も怪我が無くてよかった。でも…これからこの事件に関して調べて行かなければ…。
「さて、浮遊車にのって。」
「わかりました。」
 俺はリーナさんが手配してくれた浮遊車に乗った。これから…このことについても調べていかなければ。
line
プロフィール

reser42

Author:reser42
自作小説などいろいろつぶやいていきます

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