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03.30
「さてと…皆、流れを含めての練習してきたけど。ここまで順調にできるようになったね。」
「最初はすごく難しくて後半バラバラになっていたけどね。」
「そうね。でもこれだけ体力もつけばきっと本番や紅音さんたちとの合同練習も上手くいくと思うわ。」
「宇宙的に最高のライブにできそうだよ!」
 私達は練習を終えてそれぞれ感想を言っていった。明日からは本格的に紅音さんとの合流練習。もっと気合を入れて練習をしなければいけない時期になってきた。紅音さんに迷惑かけないようにしなければ。
「さてと、今日も食べていく?」
「いいねー!」
「あ、千代乃!」
 私達が練習場を出ると目の前に紅音さんたちが待っていた。メンバー全員がそこにたって待っていた。
「紅音さん! どうしたんですか?」
「いや、明日から練習が始まるから挨拶をしようかなって。」
「そうだったんですか。わざわざありがとう御座います。宜しくお願い致します。」
「こちらこそよろしくね。」
 私達は紅音さんたちと挨拶をした。明日からこの八人で練習を始める。もっと広い場所や当日のために本番と同じ会場で練習する時もある。だから一瞬たりとも気は抜けない。私達はもっと頑張らなければいけない。それは紅音さんも分かっているはずだ。
「それじゃあ、明日はよろしく!」
「はい、よろしくおねがいします!」
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03.30
桜「さてと、全員そろったことだし行きましょうか。」
暁美「ワーイ! お祭りー!」
六実「淳和、集合場所に行く途中にあったアレ食べよう?」
淳和「いいねいいね!」
 私達はワイワイしながら歩き始めた。瑞華と由紀が私の隣を歩いている。それにしても…瑞華は身長が大きい。
瑞華「ん? 何?」
亜弓「身長大きいなって。うらやましいなって。」
瑞華「ああ、ありがとう。二人とも高校でまだ身長伸びると思うから大丈夫だよ。」
由紀「そうかな?」
巴美羽「由紀っ!」
由紀「うわっ!?」
 由紀の後ろから一人の女の子が飛びついてきた。あれ? どこか見たことのある顔がそこにはいた。もしかして…あの来谷里巴美羽って人なのかな。
由紀「何? なんでいきなりここにいるの?」
巴美羽「暇だったから。でもこっち来ても暇だね。いま面白そうな人たちは見つけたけど。」
由紀「あーそう。まあ大丈夫だと思うわよ。」
 巴美羽の突然の参加、これは…良いのだろうか? まあでも…楽しめれば良いかな?
桃音「増えてる? あれ? もしかして宮城の来谷里巴美羽?」
巴美羽「どもっすー。」
桜「まあ同じ野球仲間が増えるのは良いのじゃない?」
 先輩たちは簡単に受け入れてくれる。すごく…楽しそうな祭りになりそうだ。
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03.30
 暁美さんの一言で私達は黙り込んでしまった。えっ、暁美さんが…直幸さんの家へ? 直幸さんって誰だろうか。まさか…彼氏?
桜「まさか! と、泊まったの!?」
暁美「はい、泊めていただきました!」
桃音「な、何もなかったッスよね! 信じていますよ!」
暁美「何か? とくに何も? いっしょに寝ただけですけど?」
佐奈「暁美、何も無いとは信じているけど言い方がすこし危ない気がするわよ。」
 なんというか…聞いている自分ですら恥ずかしくなってきた。そして肩が何だか重くなった気がする…?
 コテッ
亜弓「ゆ、由紀!?」
 しまった、由紀にはこんなお話は抵抗が無い。完全にノックアウトされて私の肩にもたれかかっていた。
六実「やほー!」
淳和「どうしたの? 皆なんか慌てて。」
暁美「私、直幸さんの家に泊まったんだけど、変かな?」
淳和「とっ、泊まったっ!?」
六実「私達からみればすごく気になるよ! 高校野球で優勝した子が彼氏と泊まっているなんて! しかもすごく意味アリな言い方は何!?」
真菜「暁美は純粋だからそんなことは無いと思うわ。」
 さ、さすが真菜さん。冷静に答えてくれている。でも…この状況はなんと答えれば良いのだろうか。
桃音「と、とにかく。桜、暁美。優勝おめでとう。」
桜「ありがとうございます。」
暁美「次も春優勝するからね。」
六実「いえ、次は私たちですよ。」
亜弓「私たちだって負けませんよ。」
 やっぱり野球のことになると皆が優勝する気持ちを持っている。頑張らなければ。
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03.25
「さてと…おなか一杯になったから少し今後についてお話していきましょう。」
「はい。まず…紅音さんたちと合流で練習するのは明日から…、その二週間後に本番があります。一応前日に一番のみ歌う形として通し練習があります。」
 私はメモ帳を見ながら皆に連絡をしていく。あらかじめ連絡していることばかりだが、皆が忘れてないように、そしてそろそろライブだということを知ってもらうために。
「ライブには家族と友達にチケットを送っておいたけど…そうとうな人数が入るんだっけ?」
「そうだよ。すでにチケットは完売だって。」
「おお!! 宇宙でも放映してくれるといいのに…。一部電波ジャックしてしまえば。」
「アリス、それが本当かどうか分からないけど宇宙の人に伝えておいてね。電波ジャックは犯罪でもあるからね…。」
 私達が友達や親族に送ったチケットとは別の入場チケットは完売になった。数万人の人が入ってくるライブ…私達とアイリングのためにこんなに人がやって来るなんて。盛り上がってくれると…嬉しいな。
「あ、そうだ。気になったことがあったんだけど。最後の曲は私達のデビュー曲にしない? アリスが一緒に入ったバージョンも出来たことだし。きっと盛り上がるに違いないよ!」
 楓が提案を出してくれた。私達のデビュー曲が…最後に。あの思い出のある曲を最後に。たしかに…良いかもしれない!
「そうね。私もそれが良いかな。アリスはどう?」
「うん、私もあのライブでは見ていたから! すっごく楽しみにしている!」
「わかった。それじゃあ最後の曲はデビュー曲にしよう。」
 私達は全員一致で最後の曲を決めた。これは紅音さんにも連絡しておかなければ。最高のライブをするためにもっと練習もしなければ!
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03.25
桃音「そろそろッスかね?」
桜「ええ、全員とはここで集合の予定ですし。そういえば真菜さんは他の人たちとは初対面でしたっけ?」
真菜「数人会った事あるわよ。袴田と遠江、吉祥寺とは会っていないわね。」
佐奈「でも桜と桃音がいるから心配はなさそうだね。」
亜弓「あ、いた。」
 私は桜さんと桃音さんの姿を見つけると手を振って走っていった。そこにはもう二人いる。だけど…どこか会った事のある雰囲気が…。
由紀「あれ、もしかして。」
お祭り
桃音「おッス、亜弓と由紀。」
桜「あら、もうついたのね。こんばんは。」
佐奈「亜弓ちゃんと由紀ちゃんね!」
由紀「ちゃ、ちゃんづけは止めてください!! 恥ずかしいので!!」
真菜「あと四人よね?」
 まさか椎葉真菜さんと佐奈さんがやってきているなんて。もしかして他の女性選手とかにも会うことができるのだろうか。でもこうみると…みんな身長が大きい。その中でも真菜さんが一番大きい。そしてこのモデル体型、うらやましすぎて仕方が無い。
佐奈「それと…あそこにいるのが暁美じゃない?」
桃音「キョロキョロしてるッスね。」
真菜「桜、呼んであげたら?」
桜「おーい! 暁美!!」
暁美「あ、桜さん!!」
 暁美さんが猛ダッシュ私達の所にやってきた。野球の時とはまったく雰囲気が違う。なんというか…すごくかわいい。
暁美「どもっす!」
桜「こんばんは。それにしても富良野じゃないのによくここまで一人で行けたわね。」
暁美「はいっ! 直幸さんに教えてもらって! やっぱ直幸さんの家からいけば迷わずにいけますね!」
皆「……え?」


今回はMg栗野さんに描いていただきました!ありがとうございます!
Mg栗野さんのpixivページ
Mg栗野さんのブログ
Mg栗野さんのツイッター
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03.24
「おまたせしました。」
「うわぁ! すごい!」
 まず恭花さんが注文をしたロースカツ定食がやってきた。量もすごいがそのおいしそうな盛り付けがすごかった。お味噌汁とご飯はお代わり無料、漬物がついて750円だから安い。恭花さんは目をキラキラさせてカツを見ていた。
「こちら油淋鶏定食と和食定食ね。」
「オー! これは最高においしそう! 写真とって宇宙に送らなきゃ。」
「私のはいろんなが入っているんだけど日替わりなの。今日は刺身もついているんだ!」
 二人ともとてもおいしそうなものがやってきている。そしてすぐに私のものもやってきた。
「こちらがから揚げ定食ね。」
「す、すごい量。それにとてもおいしそう!」
 量も女子にしてはかなり多いものだった。だけど、それに負けないほどのおいしそうなから揚げ。こんなにおいしそうなお店を見つけることが出来て本当に良かった。
「いただきまーす!」
 私たちはまず漬物と野菜から食べ始め、味噌汁を飲む。
「あ、この味噌汁良いね。けっこう濃い味で私は好き!」
 味噌汁がとてもおいしい。これはメインも期待できそうだった。私はまず鳥のから揚げを何も付けずにまず食べ始めた。
「ん……うまい!」
 肉汁が口の中で広がってサクッとした食感、そして何も付けずにでもこの良い味付け。とてもおいしい!
「楓、ありがとう!」
「いえいえー!」
 楓は嬉しそうな顔で笑っていた。その笑顔は私達全員に現れていた。
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03.24
亜弓「ねえ、おかしくないかな?」
亜弓母「ええ、おかしくないわよ。」
 私は浴衣を母親に着付けてもらっていた。これから由紀と共に神宮で行われる大きなお祭りに行くことになっている。由紀だけじゃなくて甲子園で出会った女性選手と共にお出かけすることになった。後からも学校の人たちとも合流する予定もある。
亜弓母「うん、おっけーよ!」
亜弓「ありがとう! それじゃあ由紀呼んでくるね。」
 私は靴を履いて由紀の家まで歩き始めた。下駄は現地に着いたら着替える予定、由紀はどんな浴衣を着てくるのだろうか? 楽しみな気持ちが自然と体に出ていた。スキップしながら由紀の家につくとすぐにインターホンを押した。
 ピンポーン
亜弓「亜弓です。」
由紀「おお! いまいくね!」
 由紀はテンションを上げて声をかけてくれた。そして玄関のドアを開けると私の所にやってきた。
由紀「やっほー! 亜弓の浴衣いいね!」
亜弓「ありがとう。由紀もとても似合っている。かわいいよ。」
由紀「かっ、可愛くないからねっ!!! やめてよもう!!!」
 あ、おもわず口が滑って言ってしまった。でもそんな由紀の姿と照れている所は本当に可愛いんだけどなぁ…。
由紀「もう…恥ずかしいから…。」
亜弓「ゴメンゴメン、それじゃあ…祭り行こう?」
由紀「もち!!」
 やっぱり切り替えは早い。そしてかわいい。おっと、口に出しそうになってしまった。今日は…楽しまなきゃ!

直幸「祭り楽しんでな。後でそっちいくから。」
暁美「ありがとう! 又後でよろしくね! じゃあ行ってきます!」
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03.23
「いらっしゃい! あら、楓ちゃんじゃない。」
「こんばんはー! 今日は知り合いつれてきました。」
「こんばんは。」
 お店に入ると雰囲気のあるおばあさんが出迎えてくれた。そして厨房にはおじいさんが料理をしていた。お店の中はいかにもって感じな雰囲気が感じられる。
「ここね、私のいとこのおじいさんとおばあさんのお店なの。」
「へぇ! なるほど、だからつれてきたいって言ったのね!」
「味も保障するよ!」
 楓とアリスは楽しそうに会話をしていた。お店のメニューを見てみると、どれも美味しそうな料理ばかりだった。
「私は…ロースカツにしましょうかな?」
「じゃあ私はいつもの和食定食!」
「じゃあこの油淋鶏を一つ!」
 皆がそれぞれ違ったものをお願いしている。私は…どうしようかな?
「すみません、オススメって何ですか?」
「オススメねぇ、そうね、一番注文が多いのはから揚げ定食よね。」
「そうだな。鳥のから揚げだけじゃないぞ? いろんなものがあるからな。」
「それじゃあそれを一つお願いします!」
 私はお店の人に任せてオススメを頼んだ。でも…すごく美味しそうな雰囲気が感じられる。これなら…たくさん食べることができて体力を付けることが出来るかもしれない。それにしても…二人の人柄の良さはすごいなぁ。
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03.23
暁美「やった…やったぁあ!」
桜「暁美!!」
瀧澤「っしゃあああ!!!」
 勝浦さんの打球を桜さんがジャンプキャッチでヒットを阻止した。試合が終わった。この瞬間で…優勝した高校が決まった。そして…三年生たちの最後の試合が…終わった。
武蔵「……ふぅ…。届かなかったか…。」
六実「…負けた。」
淳和「う……ううっ。」
 桜さんや暁美さんは二人抱き合って喜びあっていた。それとは対照的に六実さんと淳和さんは泣いていた。それに勝浦さんも目に涙を浮かべて天を仰いでいた。夏の甲子園を優勝したのは、富良野学院高校に決まった。
武蔵「…さあ、集合だ!」
上野「おうっ!」
 負けたといっても甲子園準優勝、皆の顔には涙があるものの誰もが満足した顔で整列した。最高の甲子園決勝が終わった。
審判「礼!」
皆「したぁ!」
 挨拶をすると皆が握手をして笑い合っていた。私達は選手たちに向けて大きな拍手を送った。あの舞台は…特別なものだから。
桜「ありがとうございました。いつかまた、プロの世界で。」
武蔵「ああ、戦えることを。」
暁美「ナイスピッチング。」
六実「ありがとう…。次は負けないわよ。来年もこの舞台で勝負よ。」
淳和「打ってみせるから!」
暁美「私だって打たせないわよ!」
 挨拶が終わり、校歌が流れる。これで三年生全員が引退した。次の…世代が甲子園を目指す時がやってくる。
由紀「亜弓、次は私達があの舞台で優勝するわよ。」
亜弓「そうですね…。私達が!」
 私は強く右手を握った。これから…やるべきことは甲子園に向けての練習、そして甲子園に出るために地区大会を勝ち抜くこと…!

「帰国するのですね。お疲れ様です。アメリカで出来るリハビリはここまでです。正直ここまで回復するなんて思っていませんでした。」
「いえいえ。」
「日本に戻って…その英姿を甲子園に見せ付けてください。新山 篤史(しんざん あつし)さん。」
「はい、まかせてください。」
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03.23


キャラクター紹介 
名前 友亀 祐(ともかめ ゆう) 高校一年生
誕生日 10月27日
身長 165cm
右投げ右打ち
埼玉県 松江学園高校 捕手

偏差値70を超える頭の良い捕手。かなり野球に関しては繊細な部分が目立つが、料理や家事になるとかなり大雑把になってしまう。あまり喜怒哀楽を見せるときと見せないときと変わるが、声ではかなり喜怒哀楽を表現した声をだしている。チームメイトの誰もを信頼しており、野球のプレーも味方を信頼したチームプレーが多い。

みすとさんに描いていただきました!ありがとうございます!
みすとさんのpixiv
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03.22
「御疲れ様。千代乃、体調は大丈夫?」
「お疲れ様です。大丈夫です…。疲れますけどこの前みたいに酷い感じではないので。」
 恭花さんが私のことを心配してくれていた。これからもっと厳しい練習が続いてくのは分かっている。でもこの練習をこなしていかなければライブ中の体力を付けるなんて言っていられない。
「あ、千代乃! 今日ご飯食べにいかない?」
「ご飯? いいよー!」
「私も行く行くー!」
「それじゃあ私も。」
 楓の提案でご飯を食べに行くことが決まった。でも何処で食べるのだろうか? 無難にファミレスなのだろうか。
「それでね、今日は連れて行きたい店があるんだ!」
「へぇ、となるとファミレスとかじゃないの?」
「うんうん。定食屋さんみたいなお店なんだけど味も良いしお値段も安い。それにお店の人の雰囲気がとても好きなんだ!」
「へぇ、面白そうだね。それじゃあそこに行こう!」
 楓が行っている定食屋さん? でもここまで押してくれるということはとても良い店なのだろう。すごく楽しみで仕方が無い。そして私の疲れた体にはきっと疲労を取ってくれるだろう。楽しみで仕方が無い…!
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03.22
 バシーン! ストライクバッターアウト!
 暁美さんが点を取られた瞬間、バッターが次々と三振になっていった。あのストレートは何なんだろうか。ただのストレートではないことは間違いないけど、あそこまで曲がるストレートなんて見たことがない。
由紀「ムービングファストまで持っているなんて。」
亜弓「ムービングファストボール?」
桃音「そうッス。まさに動くストレート、これを高校生で投げられる人がいるなんて。いや、暁美だからこそ出来る球種ッス。」
由紀「普通は癖球だから意識して投げるのは相当難しいことなのだけど…、暁美さんはストレートを使い分けているのね。普通この球は空振りとかではなくて、ゴロを打たせるために使うのだけど…あの変化量と高校生の技術では厳しいものがありそう…。」
 暁美さんの実力は…もう誰もが認めるものではあるけど、それ以上にすごいものをすでに持っていたなんて。御影大松戸はこの投手を試合中に打ち崩すことが出来るのだろうか。頑張って、六実さん。淳和さん。勝浦さん。
六実「…大丈夫! この先私が絶対に打たせないから!」
淳和「そうね、まだチャンスはあるはず!」
武蔵「さあ、試合はまだまだ終わってないんだ! 声出していくぞ!」
対馬「(俺も最高のリードをしなければ!)」

 バシーン! ストライクバッターアウト!
暁美「っし。」
 ギィン!
六実「ライト!」
淳和「おーらい!!」
 バシン! アウトー!!
 暁美さんも六実さんも最高の投球をつづけていた。特に六実さんはあの桜さんたちからアウトをとっている。でも…このままの流れで進んでいったら…。暁美さんたちが勝つ。もう最終回までやってきている。すでに御影大松戸の攻撃でワンアウトツーストライク、次のバッターは勝浦さん。その前に淳和さんが塁に出れば!
 シュゴオオオオ ブシィ バシーン!
 ストライクバッターアウト!!
淳和「……くそっ。」
瀧澤「おっけ! ツーアウト! あと一人だよ!」
桜「あと一人! 集中していこう!」
暁美「ふぅ…。ツーアウト!」
 御影大松戸はもう後がなくなってしまった。ツーアウト、バッターボックスには勝浦さんが向かっている。でも勝浦さんがホームランを打つことができれば試合は振り出しに戻すことができる。それに…最終回、暁美さんだって体力を使ってきたはず。
暁美「ふぅ…。気合いれていこう。」
武蔵「(最後の打席でこの最高の投手か。でも試合は終わらせない。俺が打って次につなげてみせる!)」
六実「勝浦さん! 頼みます!」
上野「キャプテン! 頼むぞ!」
 シュゴオオオオ ブシィ バシン!
 ストライクワン!
 初球ストレート、思い切り振って空振りになった。球場全体から応援が鳴り止まない。どちらのチームも必死に応援している。私も自然と手を握っていた。
 シュゴオオオ ギィン! ガシャン!
 ファールボール!!
 ツーストライク、あと一球で終わる所までやってきた。でも…ここで終わるようなバッターではないはず。
勝浦「(さあ来い! 打ってみせる!)」
桜「(最後の一球。これが私の高校野球最後の試合、五連覇で終えることが…! でもまだ終わっていない。最後まで…楽しむ!)」
暁美「(これは…桜さんと共に野球ができる最後の試合…。そして…直幸さんがきっと私のピッチングを見てくれているはず。チームメイトのため、直幸さんのため。そして桜さんのために! 私は…!)」
 シュッ
暁美「っらあ!!」
 シュゴオオオオオ
武蔵「おおお!!」
 ギィイイイン!
六実「抜ける!」
淳和「よし、ヒット! 繋いだ!」
瀧澤「センター!!」
 暁美さんの頭上を越えてセンターへと飛んでいく。まだ…試合は終わらない!
桜「らぁあ!」

 バシーーン!

暁美「桜さん!!」

 アウトー!!
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03.18
「さてと、それじゃあ練習していきましょう!」
 私達は実践練習に入り始めた。いままでやったことのある曲を歌いながら踊る。まずこれを続けることが次のライブで必要になってくる部分だ。だから私は…もっと頑張らなければならない。集中して…集中して!
「それじゃあいくよ!」
 楓さんが声をかけてボタンを押す。連続して行われるから体力の使いかたも考えておかないと…。

 ジャーン!
「はぁ…はぁ…。やっと終わった…。」
 私は曲が終わると同時にしりもちをついてしまった。楓たちも膝に手をあてて息をあげていた。本当に…これだけのものを本番ではもっと盛り上がってやるのだろうか。上手くできるのかな。
「千代乃ちゃん…すごいね。動いているときは全く疲れを感じない動きだったわよ。」
「ほ、本当ですか?」
「きっと集中力がすごいと思うの。」
 皆がそういうことを言ってくれるなんて…。私…もっと頑張らないと。でも…いまは体を休めないと…。
「さてと…休憩しましょう。おやつにアイスクリームを用意したよ。」
「本当に!?」
 恭花さんがアイスクリームを用意してくれたようだった。これを食べたら練習していかないと…!
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03.18
暁美「(ツーアウト…ここは打者に集中すれば問題ない。)」
武蔵「(この投手から打つには…ストレートを叩くか変化球を叩くか決めておかないとな…。可能であれば、松江学園で戦った時の対策法が…役に立つかもしれない!)」
 ツーアウトランナー二塁、淳和さんが甘い球を見逃さずしっかりと打つことができた。ワンチャンスが出来てきた。バッターは四番の勝浦さん、これなら…。
瀧澤「(さてと、正念場だぞ。しっかりいけよ。)」
桜「打たせてもいいよ!」
 チームメイトがさらに声を出している。これだけのメンバーが声をかけてくれると心強い限り。暁美さんはどんなピッチングをしてくれるのだろうか。
暁美「っら!」
 シュゴオオオ バシン!
 ボールワン!
瀧澤「いいよいいよ、ナイスボール!」
桃音「異様に慎重ね。」
由紀「当然だと思いますよ。」
亜弓「でも…何か不思議な感じがする。」
 何か…何かありそうな感じが…。不思議な感じがする。
勝浦「(さあ、感覚はつかんだ。来い!)」
暁美「ふしっ!」
 シュゴオオオ
勝浦「(踏み込めっ!)」
 ザッ ギィイイイイイン!!
暁美「えっ…。」
瀧澤「ライト!」
 打球は弾丸ライナーでライトの頭を超えていく。まさか…暁美さんから…!
 ガシャン!
淳和「よっしゃ!」
 淳和さんがらくらくホームへと帰っていく。この夏の大会で…始めて暁美さんが失点した。こんな投手は普通ありえないと思うけど…そんなありえない投手から勝浦さんが打つことができた。
武蔵「っだあああ!!」
 勝浦さんが大きな声を出して腕を突き出している。こんな展開がやってくるなんて誰もが考えてなかっただろう。それを一番感じているのは…富良野学院のメンバー全員だろう。
桜「(さすが…高校三大バッターの一人…。暁美でも厳しいわね。でもそれよりはあの淳和への甘い球、落ち着きがなかったかしら?)」
暁美「やっぱすごいね! これだから野球は楽しいよ!」
 暁美さんは笑っていた。それは野球を楽しんでいる顔に見えた。裏で怒っているような感じは見受けられない。でも…何かギアが変わった気がする。雰囲気がまた一段と…。
瀧澤「(さて、解禁するか?)」
暁美「(あったりまえじゃん!)」
 シュゴオオオ バシーン!
 ストライクワン!
武蔵「…えっ。」
瀧澤「(捕る身にもなってくれよー、動くから神経使うんだぞ。)」
六実「何…この球は…。」
 ストレートが曲がった…それもツーシームって感じではない…まさか…ムービングファストまで投げれるのだろうか。それもフォーシームと全く同じ球速で…!?
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03.16
「さてと…これから練習していかなければ…。」
 楓や恭花さんも練習を始める。私はランニングを終えてストレッチに入る。皆、真剣な表情でいた。
「そう、今日からはいままでの復讐もかねて実践練習もしていくからね。」
「りょーかい! 楽しみだね!」
「うん、私もこうやって練習できるのがすごく嬉しいよ!」
 私達は笑いながら練習を続ける。これからもっと…楽しいことが待っているはず。だからそのためにはたくさん練習しなければ!
「あ、千代乃ちゃん!」
「どうしたの楓。」
 楓は私の顔を見てニコっと笑った。そして後ろから手を前に出すととあるCDが見えていた。
「新作、メイン曲のセンターは千代乃にお願いするね。それと私のセンター曲、恭花さんとアリスさんの新曲もあるから!」
「私の…センター曲?」
「やったじゃん! あ、でも私も頑張らないとね! 宇宙一に!」
「さあ、それが決まったなら気合入れていかないとね。頑張ろう。」
 私達の曲…。それに私のはメインセンター。これはもっと気合を入れていかなければ。
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03.16
 バシーン! ストライクバッターアウト!
六実「ふぅ…。」
 投手戦が続き、御影大松戸は二順目まで回ってきた。このまま手を打てずに終わってしまうのだろうか。このままの流れではヒットすらこの後出てくることが無い可能性もある。
武蔵「…吉祥寺、準備は出来ているか?」
淳和「大丈夫です。」
武蔵「上野、大和、吉祥寺。なるべく塁に出るようにたのむ。」
上野「おっしゃ任せろ!」
六実「勝浦さんは…どうするのですか?」
武蔵「打てる可能性がある。ある方法が一つあるんだ。」
 シュゴオオオ ギィン!
上野「(間に合ってくれ!)」
 ズザザザ バシン!
 アウトー!
上野「くそっ!」
 バシーン! ストライクバッターアウト!
安芸「ダメか…。」
 あっという間にツーアウト…流れは完全に富良野学院へと向かっていっている。こんな中で勝つことなんか出来るのだろうか。
淳和「(タイミングはとれる…。合わせられれば!)」
 暁美さんが足を上げると同時に淳和さんも足を上げる。そして…。
 シュゴオオオオ
淳和「(振る!)」
 ギィイイン!
暁美「やばっ!」
瀧澤「(そりゃど真ん中過ぎるだろ!)」
桜「中継二つ! ランナー足速いわよ!」
 抜けた球だろうか、ど真ん中のストレートを叩いて左中間へと打球を運んでいった。といってもどうやって打ったのだろうか。
六実「ナイスバッティング! 淳和!」
武蔵「よし…やらなければ。」
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03.15
「おはよう。」
 私はいつもの練習場所につくとすでにアリスが練習をしていた。アリスっていつもこんなに早くから練習していたっけ?
「おはよう千代乃。」
「アリスおはよう。今日は早いね。珍しいよね。」
「えへへ、千代乃の練習している所を見たら負けられないなって。私も頑張って努力しなきゃ。もちろん自分のペースでだけどねっ。」
 アリスは笑顔で練習を続けた。柔軟体操をしている。少しずつアリスも動きがさらによくなってきている。昨日言っていたこと…。うん、私もアリスに負けないように努力しなければ。という私もいつもよりは早くに到着していた。私はすぐに着替えると体操を始める。アリスは自分のモチベーションを高めるために音楽を流し始めた。
「何の曲を入れているの?」
「最近はいろんなアイドルの曲を入れているんだよ。聞いていると頑張ろうって気持ちにもなるし、こんなアイドルもいるんだってわかるからね。」
最初に流れたのは運よくアイリングの曲、これは紅音がセンターになった曲だろう。こういうのを聞いていると…私も気持ちが高ぶってくる。もっと…皆についていけるように頑張らなければ。
「おはよう。あれ? 二人とも早いわね。」
「おはようー! お、もう練習しているんだ。」
 楓と恭花さんが一緒に部屋に入ってきた。そして二人とも練習の準備を始めた。四人で…もっと頑張らなければ…。
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03.15
桜「っと!」
 桜さんは一塁ベースを蹴って二塁へと向かっていく。なんという足の速さなのだろうか。ベースを回っていく際も最短距離を使って向かっていった。だけど…ライトは淳和さんがいるはず!
淳和「っらああ!!」
 シュゴオオオ!!
桜「っと!」
 ズザザザザザ バシーン!
 桜さんは思い切りよく二塁ベースへと滑っていった。さすがの送球に桜さんもあせったのだと思う。なんというか…淳和さんはやっぱりすごい。あんな送球が出来る人がそういるだろうか…。
淳和「大丈夫よ! 六実、気合入れて投げよう!」
武蔵「よっしゃ、もっと声出していくぞ!」
六実「はい、大丈夫です!」
 六実さんたちは落ち着いている。これなら…きっとこの後の投球にも全く影響は出ないはず。桜さんに打たれても点を取られなければ試合の流れは大丈夫!

 ギィイイイイン!
六実「えっ…。」
桜「ナイバッチ、暁美。」
 ドンッ!
暁美「っしゃ!!」
 あっという間のことだった。初球、外角低めの厳しい球をセンターに返していった。それもものすごい勢いで…ホームランゾーンへと入っていった。暁美さんはどうしてすぐに打てたのだろうか。
暁美「打ちましたよっ!」
 パチン!
桜「よかったわよ。この後の投球も頼むわよ。」
暁美「はいっ!」
 バシーン! ストライクバッターアウト!
 六実さんはその後のバッターを無難に抑えていった。でも…これで二点が入ってしまった。あの暁美さんからどうやって二点を取っていけば良いのだろうか。

 バシーン! ストライクバッターアウト!
暁美「っし!!」
瀧澤「ナイスピッチング!」
 暁美さんは止まらない。連続三振が続いていく。もう…六実さんたちでは止めることが出来ないのだろうか。
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03.12
「そうそう千代乃、これからライブが近くなってくるけど…あまり自分を追い込みすぎないようにね。それで体調崩したりまた倒れたら元も子も無いから。」
「うん、ありがとう。紅音も気をつけてね。」
「もちろんよ。今日は楽しかったよ。それじゃあまた今度ね。」
 私は紅音さんに手を振って改札で別れた。私は…無理をせずに頑張らないといけない。でも無理を少しだけでもしなければ他の人たちに追いつけないかもしれない。私は…どうすれば良いのだろうか。悩む所になってくる。
「あ、千代乃。」
「アリス。偶然だね。」
 私は階段を上った先のドア付近でアリスを見かけた。私とアリスは電車に乗ると二人でつり革につかまった。
「ちょっと紅音さんと買い物してきたの。」
「へぇ! いいね。私も丁度買い物してきたの。インテリアを買って部屋をコーディネートしようかなって。」
「お、いいね!」
 私は買い物に関してアリスと会話し続けた。そしてアリスが降りる駅近くになるとアリスは私の肩をポンと叩いた。
「自分のペースで頑張ってね。それがライブで良い結果を残すと思うから。」
「えっ…。自分のペース?」
「そうそう。同じメニューでも自分のペースでこなせれば倒れることもないでしょ? だから自分なりに頑張ってみたら? 千代乃が努力していることは皆分かっているから。」
「アリス…。」
「それじゃ!」
 アリスはピョンと飛んで電車を降りた。私のペースで…うん、アリスありがとう。
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03.12
暁美「桜さん、お願い致します!」
桜「任せて。思いっきり打ってくるから!」
 桜さんはゆっくりとバッターボックスへと入っていく。六実さんと桜さんの初対決…。どんな結果になるのだろうか。
由紀「…。」
 空気が凄く重い。その場で瞬きすら許されないような…そんな重さ。マウンドの六実さんや桜さんはもっとその重さを体感しているだろう。
桜「(直球、変化球。どっちが来る。初球で流れは変わってくる。)」
六実「(何を待っているのか。とにかくストライクになる球で流れをこっちのものにしたい。)」
対馬「(遠江の緊張感をほぐすには…。大胆に行ってみるか。)」
六実「(!!)」
 サインが決まり、六実さんが腕をあげる。桜さんもがっちりと構える。どちらも凄い雰囲気を出している。その一球は!
六実「っし!」
 シュゴオオオオ!
桜「なっ!」
由紀「えっ!?」
 バシーン! ストライクワン!
対馬「っぶねぇー。ナイスボール!」
 完全に意表を突かれた。初球でまさかど真ん中のストレートを投げるなんて。相当な度胸が無いと出来ないし、何より下手したらホームランを打たれる球なはず。でも…この場面なら有効打になりうる。
亜弓「六実さんは凄い。」
由紀「それもそうだけどあの場面でキャッチャーがあの指示を出したのが大きかった。」
 ストレートで一気に流れを持ってきた。この打席は…。六実さんが圧倒的に有利だ!
桜「(なんか…緊張がほぐれたわね。次、行くわよ!)」
六実「ふぅ…。」
対馬「(一気に流れをこっちのものにするぞ!)」
 六実さんはテンポよく投げる体勢へとかえる。
由紀「…あ、ダメだ。打たれる。」
亜弓「えっ!?」
 由紀が突然呟く。打たれる? でも何でわかるのだろうか。
 シュッ シュルルルル
桜「ここ!」
 ザッ!
六実「!」
 桜さんがステップを踏んだ瞬間、私にははっきりと見えた。青い…オーラが。
 ギィイイン!
淳和「何故打てるの!?」
桃音「コントロールやキレは一級品。それゆえに芯で当てられたら…!」
 打球はライト方向へとぐんぐん伸びる。淳和さんはダッシュで追いかけるが間に合うかどうかの位置にいた。
 ガシャン!
暁美「ナイバッチ!」
 フェンスに当たってヒットになった。六実さんも何でって顔をしている。あんなに六実さんの方に流れが来ていたのに…。
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03.09
「いやー今日は買ったね。」
「けっこうお金が飛んでしまいましたよ。」
 私達は両手に荷物を持ちながら歩いていた。こうやってオフを過ごすのもありかもしれない。今日は…本当に楽しかった。これからも楽しんでいきたいな。
「あ、紅音。」
「久しぶり! 元気にしている!?」
 紅音さんの友達と思われる人が声をかけてきた。隣には彼氏らしき人も一緒にいる。デート中なのだろうか。
「うん、それじゃあ!」
 紅音さんは手を振って女の子と別れた。あんな感じでお話しているのは良いなぁ。
「友達?」
「うん! 気になったんだけど、千代乃は好きな人いる?」
「私? 私は…特にいないかな。メンバーと紅音さんたちが好きだよ。」
「なるほどね。百合?」
「違うよ!」
「あっはっは。そういう私も好きな男性いないんだけどね。」
 そういうと私達は二人で笑っていた。アイドルやっているうちは…恋愛なんて考えられないかな。
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03.09
武蔵「(さて、初対面か。そして今日の試合でしか出来ない最後の対決か。)」
 二回、バッターボックスには勝浦さんが入っている。暁美さんはどんな投球をしてくるのだろうか。
暁美「(これが高校三大バッターの一人…桜さんに投げている感じが良いかな。雰囲気も似ているし。)」
桜「さあ、気合いれていこう!」
 暁美が足を上げると勝浦さんが早めにステップを踏む。球速が早いからそれに合わせるためだろうか。
 シュゴオオ ブシィ バシン!
 ストライクワン!
武蔵「(さすがにはええな。)」
 タイミングはなかなか合っている。だけど…バットとボールの差が大きかった。あのノビは普通じゃない。
 シュゴオオオオ ギィイン!
武蔵「(よし!)」
暁美「桜さん!」
 打球はショートとセカンドの間。暁美の足元を抜けて…これはセンター前に!
桜「よっと。」
 バシン シュッ バシン!
 アウト!!
武蔵「(あれが追いつくのかよ。)」
 桜さんが見事に打球を抑えてアウトにした。あの守備範囲、普通では考えられないものだ。プロも驚きの範囲だろう…。
 バシーン! ストライクバッターアウト!
 ばしーん! ストライクバッターアウト!
暁美「っし!」
 暁美さんがあっという間に三振をとってしまった。どうやったらあの暁美さんから点を取ることができるのだろうか。ヒットが出ても点が取れなければ意味が無い。どうしたら…。
桜「さてと。私の出番ね。」
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03.06
「買い物って何処に行くのですか?」
「えっとね、服を買いにいくのと家電を見に行くの。」
 紅音さんはルンルンと楽しそうに歩いていた。紅音さんが楽しみにしているほどの買い物だから…きっと良い場所なんだろうな。
「ついたよー! 千代乃も服は買っていく?」
「まあ、お金に余裕があったら。」
 私と紅音さんは服屋に入っていった。高校生向けというよりは、少し大人っぽい服が置いてある店だった。そして店員が私達の顔をみると何か不思議そうな顔をしていた。
「いらっしゃいませ。…もしかして、アイリングの紅音さんとピュアプラチナの千代乃さんですか?」
「あ、はい。そうです。」
「えっ!? 本物!? ようこそいらっしゃいませ!」
 私達の名前を聞くと興奮気味に店員が話しかけてきた。私達ってそんなに有名になったのだろうか。でも…名前を覚えてくれるのはとても嬉しい。
「今日は服を見に来たので…。もしよかったらオススメとか教えていただけます?」
「はい、よろこんで!」
 紅音さんは普段通りで接していた。そうだよね、私達はアイドルではあるけれども一人の女性だから…普段通りに過ごしたいもの。よし、私も友達と遊ぶ感じでいこう!
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03.06
亜弓「あっ!」
 バシーン!
上野「っしゃあ!」
勝浦「ナイスキャッチ!」
六実「ありがとう!」
 セカンドの上野がジャンプキャッチでセンター前ヒットを防いだ。さすが御影大松戸、守備がかなり鍛えられている。私も思わず声を出してしまったが…そうだよね、六実さんがそう簡単に打たれるわけないよね。
海野「(やるな…決勝戦はそう簡単にヒットにならないか。)」
暁美「なるほどね…。」
 シュルルルル ギィン!
武蔵「おし!」
 バシン! アウト!
武蔵「ツーアウト!!」
 安定したピッチングで富良野学院の攻撃をしっかりと抑えている。しかしここから三番、クリーンナップへと入っていく。六実さんはどうやって抑えていくのか。
六実「(ここから厳しくなってくる…。だけど諦めない!)」
瀧澤「さて…。」
 バッターボックスにはキャッチャーの瀧澤が入っている。あの人のバッティングもすごいものを持っている。ここから…どんな流れになっていくのか。
 シューーーー
瀧澤「(つまりは先手必勝!)」
 ギィイイン!!
淳和「(伸びるけど捕れる!)」
六実「ライト!!」
 ライトへとグングン伸びていく。しかし淳和さんがダッシュで落下地点へと向かっていく。間に合うのだろうか。
 ダッダッダッダ
淳和「よし。」
 バシン! アウト!
瀧澤「くそ、もうひとノビ足りなかったか。」
 六実さんも三人でしっかりと抑えた。三振は無いものの、暁美さんより球数を減らして終えることができた。でもお互いにこんな単調な攻撃で終わるわけが無い。だから…ここからまた始まっていく!
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03.05
「それで前半の曲なんだけど…。」
「そうですね。それでしたらこの衣装の方が後半にもつなげやすいと思います。」
 私は紅音さんとライブの詳しい内容に関して相談し合っていた。話しあっている間に衣装がまとまってきた。私はある程度イラストが描けるのでその衣装を描いて見た。そして思いついたままに出来上がったものができた。
「私は…こんな感じかなと思っています。どうでしょうか?」
「どれどれ…。うん、これならアイリングとピュアプラチナのコンセプトに合っているから良いね! それにしてもこんなにカッコいい衣装を考えてくれるなんて…。」
「いやいや、そういっていただけたら嬉しいですよ。」
 私の考えた衣装が紅音さんたちにも着てもらえる。それが…本当に嬉しくてたまらない。もっともっと…頑張らないと。
「よし、それじゃあこの形で進めていこう!」
「宜しくお願いします!」
「あ、そうだ。もし暇なら一緒に買い物に出かけない?」
「私とですか? いいですよ!」
 紅音さんにそんなことを言われるなんて思ってもいなかった。これは楽しまなければ!
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03.05
暁美「よし。」
淳和「(あそこで…カーブ!?)」
六実「何あれ…カーブにしては球速が早すぎる。だけど軌道はカーブ、まさかスライダー? 何なのあの球は。」
 あっという間に三振、三者連続三振で暁美さんは抑えていった。暁美さんがここまで楽しんで…思い切り投げているのを見るのは始めてかもしれない。テレビやあの時とのはまるで大違いすぎる…。
桜「ナイスピッチング暁美。」
暁美「ありがとう。」
瀧澤「そのままの調子でバッティングも頼むぞ。」
武蔵「さて、俺たちもいくぞ!」
 勝浦さんが声をかけていく。それにつられて皆も声を出し、守備位置へと走っていく。次は富良野学院が攻撃の番だ。どんなバッティングを、そして六実さんはどんなピッチングを見せてくれるのだろうか。
海野「(決勝戦の投手…コントロールが良いって聞いたな。)」
六実「(大丈夫、落ち着いていけば抑えられる!)」
対馬「しまっていくぞー!」
 これから…試合が始まる。
六実「さて…。よし。」
 六実さんが大きく腕をあげて投げる体勢に入る。そして…。
六実「っし!」
 シュゴオオオ バシン!
 ストライクワン!
海野「(これが入るのか。)」
 初球ストレート。外角低めにしっかりと決まる。そしてすぐテンポ良く投げる体勢に入る。
海野「(球威なら問題ない。次に振りに行く!)」
 シュゴオオオ ギィイイン!
海野「(っしゃ!)」
上野「らぁあああ!!!」
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03.02
「ええ、交代でやっていけば千代乃も体力的に落ち着けるかなって。」
「それって…私のことを考えてくれてのことなの?」
「まあ…ちょっとそれもあるけどね。普通に私達の体力的な面も考えてかな。」
 私のことを考えて紅音さんはいろいろと考慮してくれているみたいだ。こうやってしてくれるからには最高のライブをしなければならない。私のためにそうしてくれる人が一人でもいるなら…。
「本当にありがとうございます。紅音さんは…やさしいですよね。」
「いやいや、これぐらい普通だよ。そうそう、この前のライブの時にやったハイタッチあったよね?」
「はい。」
 ハイタッチ、入退場の時にやったあのハイタッチのことかな…。
「あれね、すごい評判が良かったんだよ。次のライブでも是非見てみたいって声がたくさん届いていてね…。だからまたやってくれるかな?」
「あの…ハイタッチをですか? は、はい! 私でよければ。」
「よし、決まりだね!」
 紅音さんは笑顔で手をだしてくれた。これは…握手だろうか。私は笑顔になって手をつかんだ。紅音さんの手はガッチリと…それこそアイドルの思いを伝えてくれるように握ってくれた。私は…紅音さんに出会えたからこうやってアイドルをやっていけるようになった。だから…その思いに答えるように私も…強く握る!
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03.02
亜弓「正直…どっちが勝つと思う?」
由紀「私が思うには…御影大松戸は勝てる要素がほぼ無い。」
亜弓「ええっ。それじゃあこの試合は富良野学院が勝つ以外無いってこと?」
由紀「うん…。でもね、良い試合にはなりそう。正直、今の富良野学院は誰も止められない。」
桃音「だけど私達を倒した御影大松戸だから…。いかにしてクリーンナップで点を取るかが重要ね。」
暁美「さて…いきますか!」
 暁美さんがロージンバックを下に落とすと試合が始まる。上野さんはいつも以上に足場を固めてゆっくりと構えた。これから…試合が始まっていく。
瀧澤「一回! しまっていくぞ!」
桜「っし!」
暁美「ふぅ…。」
 暁美さんはセットポジションに入って大きく息を吸う。そして…足を上げる。
直幸「(暁美、お前ならやれるはずだ。きっと…日本を代表する選手になれるはずだ。俺は…夢を実現させるためにいつまでもついていくぞ。そして…叶えてくれ!)」
暁美「っらあ!」
 シュゴオ バシン!!
 ストライクワン!
上野「(早い。それだけじゃねえ、なんだこのノビと雰囲気は…。)」
「おおおおおお!!!」
 球場全体から大きな声が沸き起こった。初球158キロ、それにあの球は速さだけじゃない。きっと…球にこめられた思いも…詰まっているはず!
武蔵「なんだよこの球は…。」
 バシーン! ストライクバッターアウト!
 バシーン! ストライクバッターアウト!
暁美「ふぅ。」
桜「ツーアウト!」
 なんというか…圧倒的すぎる。風きり音が短いぐらいにすぐミットに収まる。それにリリースポイントも良い。こんな投手をどうやって打つというのだろうか。
淳和「(ストレートのノビは亜弓…いや、それ以上と考えて良いかもしれない。なら…あの時の感覚があれば!)」
 シュゴオオ ブシン! バシーン!
 ストライクワン!
淳和「(くそっ、タイミングが合わない!)」
 シュゴオオ ズドン!
 ボールワン!
瀧澤「(今の見るのか! 選球眼本当に良いな。)」
 ボール一球を見た。いかにも慎重になっている。淳和さんは…どうやって打つのだろうか。
 シュゴオオオ ギィン! ガシャン!
 ファールボール!
淳和「(当たった…!)」
暁美「(さすがね…。)」
 淳和さんがファールだけどバットに当てた…。これなら…いけるのではないだろうか。
暁美「…よし。」
 暁美さんが足を上げる。そして踏み込み…。
暁美「ふっ!」
 シュルルルル
淳和「なっ!?」
 ブシン!  バシン!
 ストライクバッターアウト!
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03.01
「千代乃! こっちこっち!」
「紅音さん! どうもです。」
「体調はどうかな? もう良くなった?」
「はい、だいぶ良くなりました。」
 私は紅音さんと待ち合わせをしていた。今日はお互いにやるライブに関しての相談をしなければならない。紅音さんと真剣に話し合い…。
「さてと…それじゃあライブに関して決めていきましょうか。」
「はい。私達もいろいろと決めていかないと困りますからね。」
 私は席に座って紙を取り出す。私達が…やらなければいけないこと。それは何の曲をやっていくのか、そして順番をどうするか。
「それでね…一つ相談があるんだけど、前半後半で交代交代っていうのはどうかな?」
「交代交代?」
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03.01
暁美「ふぅ…。」
桜「準備はできた?」
暁美「はい、大丈夫です。球場入りの前に直幸さんとも連絡をしたので。」
桜「そうだったんだ。何て言ってたの?」
暁美「優勝して帰ってくるのを待っているからねって。」
桜「うん、そうね! それじゃあ行きましょう!」

六実「さて…暁美との対決か…。」
淳和「同い年対決になるわね。だけど…今はそういう問題じゃない。甲子園決勝で優勝をかけた試合…。」
六実「うん…。大丈夫だよ、桃音さんたちにも勝ったんだから!」
淳和「そうだよね! 頑張っていこう!」

亜弓「すごい人だね…。」
由紀「決勝…それにお互いに女性選手もいるから注目集まるよね。」
桃音「最後の試合だからッスね…。それにしても最後の試合を見るために行った席の隣に亜弓たちがいるなんて、驚きッス。」
瞳「さて…試合始まるよ。」
真希「しっかり見ておかないとね。」
 グラウンドの横には両チームが集合を待っていた。これが…今年の夏の大会。そして…三年生にとっては最後の試合!
審判「集合!」
皆「しゃあああ!!!」
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プロフィール

reser42

Author:reser42
自作小説などいろいろつぶやいていきます

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