FC2ブログ
line-s
--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

line-s
09.30
「ねえ…次の新曲なんだけど、二曲はそれぞれ楓と恭花さんのセンター曲だよね。」
「そうだね。いよいよ私のセンター曲かぁ…。」
「イエーイ! これを待ってたよ!」
 私たちは次の曲に関してお話しをしていた。あの映像を見ると本当にクリスマスライブがすごいということが分かった。でも…今の私たちならできる…頑張れる!
「それとね…私たちのそれぞれの個性を象徴した曲を一曲作りたいって思っているの。」
「それぞれの個性?」
 私の意見に楓が反応してくれた。私は考えていたことを話し始めた。
「うん。私のこと、楓のことや恭花さんのこと。そしてアリスのことをまとめたような曲を作りたいの。これが私たちっていう曲。」
「私たちだという曲…いいね。」
「とても良い意見だと思うよ。」
「私も賛成! 私たちが一緒だという証拠にもなるからね!」
「それなら…私も頑張って曲作らないとね! やりがいがある…最高の曲を!」
「それじゃあ…皆、それぞれのやることに取り掛かっていこう! 今日は基本練習だけにしていこう。」
「はい!」
 私は皆に声をかけて指示を出していく。私もリーダーという立ち居地だから皆をまとめていかなければならない。そのためには私も…皆も頑張らなければいけない。
「皆、がんばっていこう!」
「おー!」
 このまとまりがあれば…ずっとアイドルを続けていられるかもしれない。もしいつかアイドルを引退したとしても…私たちとの関わりはずっと続いていくだろう。そのためには今を楽しまなければ!
スポンサーサイト
line-s
09.30
「皆さん良くお集まりになりました。今日はクリスマスパーティーということで皆さん楽しみましょう。それでは…乾杯!」
「乾杯!」
 俺たちは全員同じ席でコップを持ち、乾杯の挨拶をした。この七人はいつもいるような気がする。ずっと…一緒でいてくれる仲間だ。
「お、そういえば白羽根と六道は何処に行ったんだ?」
「いろんなところいったぜ。雪祭りとか展望台とか。この後も雪祭りのイルミネーション見に行くよ。」
「おお、そりゃいいなあ。」
「そういう生田はどうだったんだ?」
「俺は公園で雪景色をみたぜ。イベントもあったからそれにも参加してきたよ。最高だったぜ。」
 男は男同士でそれぞれしゃべっていた。まあ最初はお話したいってのがあったから当たり前なんだけど。
「ねえねえ、香織はデートどうだったネ!」
「私はスケートやりに行ったわよ。後は遊園地でクリスマスイベントも楽しんでいたし。」
「そうだったんだ! けっこう動いたね。」
「私も来年はスケートやろうかな…!」
 女子も女子同士で盛り上がっている。でも会話が終わると俺たちの元へと戻ってきた。
「この後もよろしくね。」
「ああ。」
 俺は抱きしめた撫子を優しく撫でた。すると藤浪が手を上げてニヤニヤしていた。
「せっかくパーティーなんだから食べましょうよ!」
 つまり自分がおなか減って食べたかっただけか。まあ俺たちもおなかが減っているから食べるのはアリだな。
「そうだな。こんなに美味しそうな料理があるんだ。」
「イタダキマース!」
 俺たちはそれぞれ食べ始めた。高級そうな食べ物が並んでいる。俺たちは自由にそれをとっていき、食べたいものをとっていった。
「この中でステーキを食べたい方はいらっしゃいますか?」
「はい!」
 このパーティーではステーキを無料ですぐに焼いてくれるのか。まじかよ、高級感あふれまくってるじゃないか。そんな中、皆が遠慮せずに頼んでいる。これは俺も頼まないと。
line-s
09.30
 バシーン!
友亀「ボールセカン!」
 シュッ
 二回の表、ボール回しが終わる。そして…目の前にはあの人が…。
ウグイス嬢「四番、ファースト、勝浦君。」
「っしゃああああ!!!」
「勝浦! 打てよおおお!!!」
 敵の応援席からものすごい声が聞こえてくる。誰もがこのバッターに期待している。この人と勝負するには相当の覚悟がいる。おそらく甘い球は必ずもって行かれる。厳しい所を攻めていって…三振を取る!
武蔵「お願いします。」
 勝浦さんが左バッターボックスに入る。
友亀「(こいつか…これだけでも分かる。ヤバイやつだってことが。この落ち着きはいったい何なんだ。)」
 私は深呼吸をして前を向く。…雰囲気からして本当にすごい。暁美さんの時みたいにものすごいオーラが見える。それがマウンドに立つとこんなにもすごいプレッシャーがかかるなんて。息が荒くなる。汗がドンドンと出てくるのが分かる。でも逃げていたって何も始まらない。なんとかこの硬くなってしまった体をなんとかほぐさないと。
友亀「日高?」
亜弓「ふぅ…しまっていこう!」
由紀「おー!!(落ち着くために声を出したのね。それが一番だよ。)」
新天「バッチコーイ!!」
 私は再びキャッチャーのサインを見る。ストレートを低めに。内角の厳しいところに…!
 シュゴオオオオ バシーン!
 ストライクワン!
武蔵「(うっわ、これは予想よりはるかにヤバイ投手だな。)」
友亀「ナイスボール!」
 ストレートが良いところに決まった。一球入ったことによって落ち着きが取れてくる。次のサインは…スラーブをボールになるように!
 グググッ バシン
 ボールワン!
 手は出してくれない。勝浦さんも落ち着いているみたいだ。次は…高めにボールになるようにストレートを…!
 シュゴオオオオ バシーン!
 ボールツー!
武蔵「(出所が分からないな。早めのタイミングでなんとかするしかない。そしてこのノビはどうやって生み出されているんだ…!?)」
 私はボールを受け取る。次は内角へのストレート。ここで力強く投げて差し込ませる…!
 シュゴオオオ
武蔵「(振れる場所!)」
 ギィイン!! ガシャン!
 ファールボール!
亜弓「ふぅ。」
 私はバットに当たった後、後ろに飛んでいったのでため息をついた。あの球を当ててくるなんて…。なんてバッターだ。
友亀「(下手に変化球投げたらカットされて粘られるか打たれるかだ。だったら力のあるストレートでねじ伏せるしかない。)」
武蔵「(まだ振り遅れている。おそらく…決め球にもストレートを使ってくるだろう。だとしたら…決めるならここだ。)」
 私はボールを受け取り、マウンドの足場を整える。私はサインを見る。アウトロー、ストレートを全力で。私の一番自信のあるストレートで…抑える! 腕を振りかぶり、足をあげて…力強く踏み込んで!
亜弓「っらあ!」
 シュゴオオオオオ
武蔵「(振れっ!!)」
 ギィイイイイイン!!!!
亜弓「えっ!?」
友亀「レフト! フライだ! しっかりと打球方向とフェンスとの距離を測って!」
武蔵「(振り送れたし打ち上げた! いや、距離なら届くか!?)」
六実「いや…これなら入るはず!」
 打球は流してライト方向へ。ものすごい金属音と同時に高い高いフライが飛んでいく。レフトは由紀、難しい所でもしっかり捕ってくれる…!
由紀「(伸びる…でもこの辺りで捕球できる!)オーライ!」
 由紀が声を出す。これなら捕ってくれそうだ。
 ドッ
由紀「えっ?」
 由紀の背中がフェンスに当たった。まさか…。

 ポーーン

武蔵「っしゃあああ!!!」
淳和「入った!」
六実「しゃああ!!」
亜弓「ホームラン…。」
実況「入ったぁああ!!! 勝浦の先制ソロホームラン!!!」
line-s
09.29
「それでは今回のクリスマスライブ、参加者を発表いたします!」
 私たちは秋葉原の大きなテレビ画面の所でクリスマスライブのメンバー発表をしていた。いったいどんな人たちがやってくるのだろうか…。
「まずトップバッターはコスプレアイドルことルナ!」
 コスプレアイドルで日本中を沸かせているルナさん…こんな人たちも出てくるのか…。
「続いてはインディーズアイドルといえばこのグループ! アイリング!」
 アイリングの名前が出た。それだけでも盛り上がりはすごい。やっぱりアイリングってこんなにすごい人たちなんだ。すごい盛り上がり方…。
「続いてはただいま人気急上昇中のアイドル、ピュアプラチナです!」
 私たちの名前も呼ばれた。こんなすごい人たちに囲まれながらライブをやるなんて…なんて幸せなことなのだろうか。ここまで呼ばれたのならもっと…頑張らないと。そして笑顔にさせてみせる…!
「他には今年からソロ活動を始めた成田真由美さんや…。」
 名前を聞くだけでゾロゾロと有名な人たちの名前が出てくる。すごい人たちばかりだ…そんなライブに私たちが呼ばれるなんて…。
「そして…ラストを飾るのはもちろんこのグループ! スノーフェアリーです!!」
「キャアアアアア!!」
 あのスノーフェアリーだ。日本人なら誰でも知っているというほどの純粋派アイドル、そして海外でも人気上昇中、それがスノーフェアリーだ。こんなすごい人たちが出てくるなんて…。私はついていけるのだろうか。
「やほー! 千代乃。やっぱりそれを見ていたんだね。」
「楓。うん、頑張ろうね。」
「それは私もよ。」
「私だって!」
 メンバーがみなそろう。私はうんと頷いた。そして自信を持った顔でもう一度画面を見た。このライブ…成功させてみせる!
line-s
09.29
「でっか。こんな所でパーティーするのか。」
「何いってるの。一緒に授賞式にいったときのパーティーの方が大きかったじゃない。」
 いや、それはわかる。しかし日本、それもこんな近くにデカイパーティー会場があるなんて考えてなかった。スーツの人もいれば私服の人もいる。中には仮装かコスプレをしている人までいる。なんか撫子やヴィクトリアのためのパーティーみたいだ。
「撫子! 来てくれたのネ!」
「ヴィクトリア。昨日はありがとう。」
 目の前には綺麗な衣装を着たヴィクトリアの姿があった。冬ということで暖かそうな服を着ている。
「拓斗! コニチワ! どう、この服! 自分で作ったネ!」
「ああ、とても上手に出来ているよ。」
 俺と撫子、ヴィクトリアはワクワクしながらお話をしていた。
「お、拓斗。」
「やっぱりこのメンバーがそろうんだよな。」
「学! 竜太郎! 二人とももうやってきたんだ。」
 目の前には学と竜太郎がいた。だとしたら目黒や藤浪がいるはずだ。
「やほー撫子。」
「ヴィクトリアもいるじゃない。」
「美幸に香織。やっぱりデートだったの?」
 俺たちはデートのことで話し合った。それぞれ楽しいデートをしているようだった。そしてこのパーティー、誰もが待っていたこのパーティーだ。
「そうだ、ヴィクトリア。俺も絵を描くことにするよ。もしできたら見てくれるか?」
「本当に!? 楽しみにしているネ!」
 ヴィクトリアも楽しみにしてくれているようで本当によかった。絵を描くことでもっと交流が深められれば良いと思う。そして撫子の手伝いを…!
「皆さん、お待たせしました。ただいまより、パーティーを開催いたします!」
 司会の人が声を出すと会場が拍手に包まれた。いよいよクリスマスパーティーの始まりだ!
line-s
09.29
ウグイス嬢「三番、センター、海鳳君。」
海鳳「っしゃ!」
 海鳳は声を出して気合を入れた。そしてバッターボックスは右側に立った。そして最初からあの構え、必ず打ちに行く体勢を取った。
対馬「(こいつのセンスはかなり高いものをもっている。慎重にいかなければ。)」
 サインにうなづいた六実さんは足をあげて投げる。
 シューーー グッ バシン!
 ボールワン!
対馬「惜しいよ惜しいよ! 次入れていこう!」
海鳳「(さすがのコントロールだな、意図的にギリギリボールになる球を投げてきやがった。簡単に打たせないつもりか。)」
 シューーー ギィン! ガシャン!
 ファールボール!
 二球目は振っていき、真後ろへと飛んでいくファールボール。ワンストライクワンボールのカウントになる。六実さんも集中してしている様子だった。簡単に打たせるわけにもいかないのは向こうだって同じはず…!
対馬「(ここで使おう…!)」
 サインにうなづき六実さんが足を上げる。
六実「ふっ。」
 シュッ
海鳳「(なっ!?)」
由紀「えっ!」
 ギュルルル ブシィ バシン!
 ストライクツー!
 な、何今の変化球…。あんな曲がり方をする変化球はいままで見たこと無い。カーブ? にしてはものすごい曲がっている。球速もカーブほど遅いわけではない。スライダー? いや、別のものだ。
海鳳「(カーブ? にしては落ちたな。鋭く落ちて…ドロップカーブか? それも球速の速い…すげえ!)」
 海鳳は嬉しそうにまたバッターボックスで構える。それは海鳳だけではない。由紀もワクワクしながら見ている。早く打ちたくてたまらない。そんな気持ちがこみ上げているのが分かった。
対馬「(最後はストレートで!)」
 シューーーー
海鳳「(今打てるのはこれぐらいか…!)」
 ギィイイン!
池之宮「上げすぎだ!」
六実「センター!」
海鳳「ちぃっ!」
 打球はセンターの方へ高いフライ。ゆっくりと手を上げて捕球体勢に入った。
 バシン! アウト!
対馬「ナイスセンター!」
淳和「ナイスピッチング!」
 こっちも三者凡退でスリーアウトチェンジになってしまった。私は深呼吸をしてグラブを叩いた。マウンドへ向かうと共にベンチを見る。次のバッターは…高校三大バッターの一人、勝浦武蔵さんとの…対決だ…!
line-s
09.28
「あ、千代乃! 体調大丈夫?」
「楓! うん、ちゃんと整えてきたから大丈夫だよ!」
 私は運動場へと移動するとすぐにストレッチを始めた。ちゃんと体をほぐして…ハルミさんに言われた、力まずに無駄な力を使いすぎないようにやっていかないと。
「千代乃。元気になったのね。」
「恭花さん。心配かけました。もう大丈夫です。」
「遅れてゴメン! 宇宙人と交信していたから!」
「アリス! 宇宙人って。ふふっ。」
「千代乃ちゃーん! 元気になったみたいだね。それじゃあ今日も練習がんばろーう!」
 皆が元気に迎えに来てくれている。私は本当に良い仲間たちに出会ったと思う…。この人たちでなきゃ…今の私は無かったと思う。
「それじゃあ練習始めましょう!」
 私は練習に励むことにした。思いっきり…頑張らなければ!

「おつかれー!」
「乙のカレー?」
「それ違うアリス。」
 私たちは笑いながら練習を終えた。今日は最後まで息を切らさずに練習をすることができた。疲れてはいるけどこの前みたいに倒れそうなぐらいではない。それにハルミさんのアドバイスのおかげで上手くいった気がする。
「千代乃、今日は頑張ったね。」
「えへへ。頑張って私も練習していかないと…おいてかれないように!」
「そうね…私たちも千代乃見たいに輝いて歌ったり踊ったりできるようにならないとね!」
 私たちはそれぞれお互いに目標を決めていた。その目標に向かって努力する。そして大きな目標は皆一致。世界中の人たちに笑顔を届けること。それが私たちの…アイドルだから…!
line-s
09.28
「ねえ見てみて。宇宙人って題名。なかなか良い絵だよね。」
「宇宙人か…。何か独特な雰囲気があるよね。この何か分からないのが宇宙人なのかな?」
「きっと描いている人にはそう見えているのだと思うよ。」
 俺はこの描いている人たちを見ると、それぞれ独自の描き方や表現があって面白い。たまに理解できない絵があるけど…撫子から見れば分かるのだろうか。特にこの五月雨とか…。絵の世界は奥が深い。
「ねえ拓斗。」
 撫子がチョンチョンと袖を引っ張って指差した。俺はその方を見ると撫子の絵があった。そして隣には目黒の絵が。二人の絵が並んでいるとは…。そしてこの絵、引き込まれる雰囲気。見るたびに感じるこの絵はすごい物を感じる。ただの人が道の上に立っているだけなのに何故こんなにも見入ってしまうのだろうか。
 そして…隣の目黒の絵。あの時見た絵よりも確実に成長している。目黒の絵にも絵の世界に引き込もうとする力があるように見える。撫子と共に過ごしてきた結果からだろうか、目黒もすごい存在へと変わっていっている。すごい人と一緒にいるとそれに影響されていくのだろうか。俺も撫子の影響されている部分もあるだろう。
「なあ撫子。」
「何?」
「なんで撫子の絵はこんなにも人を引き込んでくれるんだ?」
「それは私にも分からない。私の描いた絵が皆が良いねと言ってくれるから…かな。意識してやっているわけじゃないの。でも絵に愛情を持ってやっているから…もし何か理由があるならそれもありえると思うよ。」
「愛情を持ってか…。」
「何事も好きにならないとね! 絵が大好きで大好きでたまらないから!」
「その気持ちはずっと持っていて欲しいよ。俺のことが大好きでいてくれるのは嬉しい。それと同じぐらいに絵は好きでいてくれ。」
「うん、ありがとう!」
 俺と撫子は微笑みながら絵を見ていった。そして…いよいよパーティーの時間も迫ってきている。
「撫子、そろそろいくか?」
「うん!」
 撫子は俺の手を握って引っ張りながら歩いた。俺もそれについていく…どこまでも。
line-s
09.28
対馬「ナイスボール!」
 自信を持った表情、そしてあの雰囲気。他の人には感じられないあの独特な感じは六実さん独自のものだろう。球に気持ちがこもっているように見える。
六実「ふぅ…。」
 テンポ良く六実さんは投げる体勢に入る。相手に全く考える時間を与えない作戦なのだろう。卜部先輩から見ても戦いづらい相手だろう。
 シューーー バシン!
 ストライクツー!
卜部「(ヤバいな。こんだけ厳しいコースばかり攻められたら、こっちも攻めようにも上手くできねぇ。)」
由紀「うーん。」
 そんな中、由紀は一人頭を抱えて悩んでいた。いったい何を考えているのだろうか。
亜弓「どうしたの? 由紀。」
由紀「いや、あの投げ方…やっぱりそうなのかな。」
 私はそれを聴いてハッと思い出した。そうだ…六実さんは左腕が…。
亜弓「由紀にしか聞こえない声で言うけど…左腕ないの。」
由紀「……やっぱり。それであの投げ方なのね。でも…相当な努力を積み重ねてきたのだろうね。それさえ分かってしまえばもういい。本気で打てるから!」
 由紀は嬉しそうな顔をしてベンチで笑っていた。
 シュルルルル
卜部「(縦の変化球…外れる!)」
 バシン!
 ストライクバッターアウト!
卜部「なっ。」
対馬「ナイスボール!!」
 卜部先輩は一球も振ることが出来ずに三球三振になってしまった。けどこのコントロールは尋常じゃない。そしてこの変化球、打ち崩すのが難しい投手だ。
武蔵「ワンアウト!」
淳和「ナイスピッチング! ワンアウトね!」
 そしてバッターボックスに府中先輩が向かっていく。府中先輩なら三振ということはなさそう。だけど…ヒットを打つのは難しいかもしれない。もしかすると由紀でさえも…。
卜部「あれは相当なコントロールだ。気をつけろよ。」
府中「わかった。」
 府中先輩は左打席に入った。塁に出ることを最優先したのだろう。それだけしないと厳しい相手だということだ。
府中「お願いします。」
上野「(いいね、雰囲気あるね。)」
 府中先輩はどっしりとバッターボックスで構えている。集中している証拠だ。サインが決まり、六実さんが投げる。
 シューーーー
府中「(これはいける!)」
 グッ ギィイン!
府中「(曲げたのか!?)」
 打球はセカンドの方へ転がっていく。しかしボテボテではない、そこそこ強い当たりだ。打てない…わけではないけど確実にアウトを取られる所に投げてくる。
上野「しゃ!」
 セカンドの上野さんがとってファーストに送る。もちろんながらアウト。これでツーアウトになった。
海鳳「なんつう投手だよ…こっから見てもすげえ雰囲気だぜ。やりがいがあって…たまらないぜ!」
line-s
09.27
「キャアアアアア」
 私は倒れてから二日目の夜、休憩しながら文化祭ライブの様子を見ていた。一日、お母さんがビデオを撮っておいてくれたときがあったのを見ている。私…こんなに元気に歌っていたんだ。たしかに…あの時の私は楽しんでいた。あの楽しみがずっと続いていたい。けど今の体力ではどうしようも出来ない。少しずつでもいいから…ソロライブの時が来るまで思いっきり練習しなければ。体力を付けるためにもしっかりと基礎練習をしていかないと。
「ふぅ…。」
 私は着替えを取り出してすぐに着替え始めた。そして着替え終わると階段を降りてお母さんの場所へと移動していった。
「おかあさん、ちょっとそこの公園でランニングしてくるね。」
「わかった。もう体調は大丈夫なの?」
「うん。」
「無茶しないように気をつけてね。」
 私は靴を履いてすぐにランニングしに向かった。私は歩きながらストレッチをして準備をした。たしかに私の体力をしっかり付けるようにするためには相当な努力が必要だ。だから…頑張らないと。
「ふう……。」
「あれ?」
 私が走っているとある人に声をかけられた。暗くてよく分からないけど、どこか見たことのある顔だった。
「やっぱり。ピュアプラチナの千代乃ね。」
「あ、ハルミさん。」
 目の前には同じようにトレーニングをしていたアイリングのハルミさんがいた。私は足をとめて挨拶をする。
「あなたもトレーニング?」
「はい。私、元々体弱いのでこうして体力つけないと…。この前も疲れて倒れちゃって。」
「そうね。私は運動音痴だったからこうやって運動しているの。技術的な面でも体力的な面でも他の人たちよりは劣っていたから頑張って追いつこうと練習しているの。」
「そうだったんですか…。お互いに頑張りましょう。」
「そうね。もしよろしかったら一緒に走らない?」
「はい!」
 私はハルミさんと共に走り始めた。夜ということもあって、二人なら安心感ができる。そして…お互いに頑張れるということがある。でもまさか公園でハルミさんと出会うなんて…。案外家が近かったりしたのかもしれない。
line-s
09.27
「他に行きたい場所あるか? パーティまであと二時間って所だが。」
「うーん、そうだね。私は…ちょっとある所に寄って行きたい。」
「お、何処?」
「ちょっとついてきてくれる?」
 撫子は行きたい場所があると言ってくれた。俺は撫子にうなづいて、ついていくように手を握った。撫子はルンルンと鼻歌を歌いながら歩き始めた。
「気分いいな。」
「もちろん! だって…好きな人とデートしてるんだから。」
「そうか、本当にありがとうな。」
「えへへ。それにこれから行く場所も良いところなんだ。」
 俺は撫子が楽しみにしているという場所を予想しながら歩いていた。なんだろう、いつも絵だからそれ以外の場所か? そしたら遊園地か公園?でも方角的にそれは無いよな。だとしたらスケートか? たしかこの時期はプールではなくスケートをやっていたはず。それだったら納得するが、二時間で出来るかってことだけが気になるところだ。
「じゃーん、ここです!」
 それはそこそこ大きなビルだった。大きいといっても縦ではなく、面積が広いという意味で広かった。何だろう、何かイベントでもあるのかな?
「こっちをいくとね…ほら!」
「おお、なるほど!」
 その場所は…絵の展示会だった。この近くに住む人たちの絵が公開されているらしい。人もけっこうな数入っている。
「やっぱり撫子は絵が好きだよな。俺も一緒にいることで絵がもっと好きになったよ。」
「ありがとう。それじゃあ…見よう。」
 俺と撫子は上に着ているコートを脱いでそれぞれ見始めた。
line-s
09.27
淳和「お願いします。」
 淳和さんは丁寧に挨拶をすると、バッターボックスでしっかりと足場を作り、構えた。淳和さんとの…初対決。やっぱり雰囲気がある。
友亀「(やけに集中しているな。まあストレート投げさせれば関係ないか。)」
 サインはストレート。内角低めに要求している。私は振りかぶり、しっかりと体のバランスを支えながら…!
亜弓「っらあ!」
 シュゴオオオオ
淳和「(タイミングは早めに! って伸びる!?)」
 ギィイイン!
亜弓「えっ!?」
友亀「ライト!!」
 打球は勢い良くライナーでライト方向へ。まさか初球から…ストレートを打たれるなんて。全く考えてもなかった。私のストレートが…!
 バシン! アウト!
府中「あの人すごいな…。ナイスピッチング!」
由紀「いいよ! 抑えたよ!」
 ライト真正面のライナーで結果的にはアウトになり、スリーアウトチェンジになった。私は走ってマウンドから降りていくと由紀が近くに寄ってきた。
由紀「ナイスピッチング! 打たれたのは仕方ないよ。やっぱり今日の相手は違う。でも亜弓なら抑えられるよ!」
亜弓「由紀…ありがとう。」
 私は由紀とハイタッチしてベンチへ入った。三由さんが飲み物を用意して待ってくれていた。
三由「よかったよ。」
亜弓「ありがとうございます。」
 バシーン!
 私が飲み物を飲んでいると、向こう側で良いミットの音が聞こえてきた。六実さんが…投げているのかな。
対馬「っしゃあ! こっちもしまっていくぞ!」
 キャッチャーの声でこちらの攻撃が始まる。先頭バッターは卜部先輩。できるだけ多くの情報が欲しい…。
対馬「(初球はここに。)」
 六実さんはサインにうなづくと腕を振りかぶらず、胸の辺りで止める。そして足を少し高くあげて投げ出す。オーバースロー…!
 シューーー バシン!
 ストライクワン!
芦毛「!!」
卜部「(おいおい、めっちゃくちゃ厳しいところ投げるじゃないか。)」
 低めギリギリが入った。偶然じゃない、ミットは全く動かさずに投げていた。このコントロールは…前の試合の松本投手の比にならないぐらいのレベルだ!
line-s
09.26
「すごいきれいだね。本当に良い景色。」
 撫子は展望台からの景色を目を輝かせていた。決して良い天気ではないが、雪がそれをカバーしている。太陽も少し見えるからさらに輝いて見える。ダイヤモンドが降ってきているかのような、そんな輝き方だった。街並みもクリスマス一色に染められていて、公園の木は少しずつ雪が積もっているように見えてきた。
「ねえ拓斗、向こう側って私たちの家だよね。」
「そうだよ。ほら、双眼鏡貸すから見てみたら。」
 撫子は双眼鏡を受け取ると俺たちの家の方向に向かって覗いた。
「あ、見える見える!」
「見えるか! それにしても本当に良い景色だな。」
 俺と撫子はくっつくように眺めていた。この場所から見える町は本当に良いものだった。いつでもこの街並みを残していきたい。
「ねえ撫子…。」
「ん? 何?」
 俺は撫子の顔にゆっくりと口を近づける。撫子も近づけて抱きしめてくれる。
「ん…。」
 俺はゆっくりとキスをする。撫子は強く抱きしめている。俺はその頭をゆっくりと撫でる。撫子は口を話すと赤面していた。しかしその赤面はうれしさから現れたものだった。本当に撫子はかわいくて仕方がなかった。ずっと一緒にいたい、結婚したい。そんな思いが込み上げてきた。俺は…撫子と一生をともに…。
「拓斗。私は…いつでも拓斗とこの景色が見たい。この場所は何度見ても綺麗。だから…また連れてってくれる?」
「ああ、もちろんだよ。」
 俺は撫子の質問にしっかりと答える。撫子もそれを聞いて安心した顔を見せてくれた。時間を忘れて俺たちはずっと景色を眺めていた。

「三十分もここにいるね。」
「おお、もうそんな時間になったか。それじゃあいくか。」
「うん!」
 俺と撫子はエレベーターのボタンを押して降りる準備に入った。撫子はずっと抱きしめたままだ。
「ずっと、ずーっと! 一緒だからね!」
 撫子は抱きしめながらハキハキとした声で聴いてきた。俺はその言葉を聞いて頭を撫でる。
「ああ!」
line-s
09.26
安芸「どうでしたか? 日高投手の球は。」
上野「相当なものだ。気をつけていけよ。」
 先頭バッターを三振にして二番は一年生の安芸だ。同じ一年生もこうやって甲子園で戦っているんだ。だから…負けない!
勝浦「振り遅れているみたいだな。」
上野「いや、あのノビは信じられねえ。そして出所が…。」
淳和「予定よりタイミングは相当早くしないと厳しいですか?」
上野「そうみたいだな。
 シュゴオオオ ブン バシーン!
 ストライクワン!
下野「おいおい、大和まで振り遅れているじゃないか。」
友亀「ナイスボール!」
大和「(こいつはやべえ。)」
 このバッターも振り遅れている。私のストレートはこんな強豪相手でも十分通用するんだ!
 シュゴオオオ ブン バシーン!
 ストライクツー!
 よし、追い込んだ。そして…サインはスラーブ。ここまでのチームになるとストレートにあわせるのは上手くやってくるだろう。だから…ここで!
 シュッ グググッ
大和「なっ!?」
 ブシィ!  バシン
 ストライクバッターアウト!
亜弓「っし!」
由紀「ナイスピッチング! ツーアウト!」
 また三振を取ることができた。これで二者連続奪三振でツーアウト、そして…次のバッターは。
ウグイス嬢「三番、ライト、吉祥寺淳和。」
 淳和さんがバッターボックスに入った。いよいよ女性選手との対決、こんな対決を…待っていた。
line-s
09.26
「千代乃、大丈夫?」
「まあなんとか…。」
 お母さんは私のベッドの所までごはんを運んできてくれた。私は疲労で動くことができなかった。体調も崩しそうになったけど、お母さんのおかげで体調は戻ってきた。
「あまり無理しないでね。お母さん心配だから。」
「ありがとう…。でもね、クリスマスライブがあるんだ。そのあとは私たちだけのメインライブ。だから…頑張らないといけないの。」
「そう。それは応援するわ。けれどあまり無茶はしないこと。無茶をして怪我したり病気になって入院になったらお母さん、許さないからね。」
「ありがとう。」
 私はゆっくりと体を起こし、ベッドに座りながらごはんを食べ始めた。お母さんの作る料理はいつも私の体調のことを考えて、バランスよく用意してくれる。とてもおいしくて…そして愛情のこもった。
「どう? メンバーとは仲良くやっているの?」
「うん、もちろん。」
「学校は?」
「いつも通り、ふつうにお話ししてくれてるよ。アイドルになったからって無理に話しかけてくる人はいないかな。ちゃんと考えてくれるし優しいから…うれしいよ。」
「よかったね。あ、そろそろ戻るわね。」
 お母さんはご飯を置いて私の部屋から出ようとする。
「最後に一つ。」
 お母さんが部屋を出る前に私の顔をみて聞いてきた。
「何?」
「アイドルは楽しい?」
「うん、楽しいよ。」
 私はお母さんの質問に即答した。お母さんは嬉しそうな顔をしてくれて喜んでいた。早く元気になって頑張らないと。





本日、ボイスドラマの第一話を公開しました!ぜひみてください!
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24556347
line-s
09.25
「……の!……千代乃!」
「!!」
 私は目を開けると目の前に恭花さんや楓、アリスがいた。それを見て私はガバッと起き上がる。私は…何があったのだろうか?
「大丈夫?」
「私…。」
「飲み物もらった後に倒れちゃったの! 心配したんだからね!」
 そっか、私倒れていたのね…やっぱり疲れからなのかな…。
「恭花さんが運んでくれたんだよ。」
 恭花さんが…私を運んでくれたんだ。そして倒れていた。迷惑をかけてしまったのか…。
「千代乃はどうなんですか?」
 恭花さんは隣の医務の先生に聞いていた。どうやらここはスポーツジムの保健室みたいだった。
「そうね…疲労困憊からのようね。今日、明日はゆっくりと休みなさい。休憩はしっかりと取りなさい。」
 私が無理しすぎたせいで回りに迷惑をかけてしまった。謝らないと…。
「皆、ごめんね。」
「いいのいいの!」
「千代乃が元気になってくれるならそれが一番よ。」
「私も! だから次集合したときは万全の体制でいこう!」
 三人とも私のことを許してくれている。本当に良い仲間だ…だからしっかりと体調を整えて頑張らなければ。
line-s
09.25
「おお、コミケの大手サークルに近い列だね。」
 撫子は列を見てうなづいていた。でも…俺にはある秘策があった。それはこのチケットがあるからだ。
「撫子。俺たちはこっち。」
「へ?」
 俺と撫子は列の横へと移動していき、別カウンターに向かった。
「いらっしゃいませ。」
「こんにちは。こちらのチケットを使うのですが。」
「はい……確認しました。ではこちらへどうぞ。」
 案内の人が俺たちを別の方へと移動していった。そこは誰も列が並んでいないエレベーターだった。
「ここは何?」
「これはね、通常の展望台より高いところで見れるエレベーターだよ。一番天辺で見ることができるよ。」
「そうなの!?」
 撫子は驚きながらニヤニヤしていた。楽しみで仕方が無いのだろう。それならこのチケットを用意しただけあったな。撫子の楽しんでいる姿が見れるのが俺の幸せだから…。
「それでは…ドアを閉めます。戻る際はボタンを押してください。」
 ドアが閉まると、エレベーターはグングンと上がっていく。外の景色が小さくなっていく。そして綺麗な町並みが見えてくる。
「うわあ!」
「いいだろ! ちなみに今日は貸切で用意したんだ!」
「えっ……すごい嬉しい…。」
 撫子は急に顔を赤くしながら嬉しそうな顔をしてくれた。俺はその照れている撫子を抱きしめた。
「二人っきりで町が見れるよ…。」
「うん…いっぱい私もお話したいなって思っているの! 絵の話しだけじゃなくて、町のお話とか!」
 撫子がワクワクしながら俺に話してくると、エレベーターが止まった。もう頂上か。そしてゆっくりとドアが開く。
「うわぁ!!」
 目の前には雪景色と町並みが写されていた。雪で見えないかなって思ったが、意外にも綺麗に見えていた。太陽も照らしてくれている。最高だ…!
line-s
09.25
三由「がんばれ…亜弓。」

 観客席
瞳「相手も女性選手いるみたいだね…。」
真希「大丈夫かな…。」
千恵美「心配ないわよ。」
恵美「亜弓はここまで良いピッチングを見せてくれたから心配する必要は無いわ。」
美琴「信じることが一番の応援になるよ。」
萌「打たれたら許さないんだから。」
美和「なら打たれないように応援しなさいよ。」
優衣・香澄・久美「フレーフレー!」
綾「あゆみ!」
春香「頑張ってね!」
紀子「これは…絵になるわね。」
涼香「熱いから…体調には気をつけてもらわないと。」
亜弓母「亜弓が投げるのね。」
亜弓父「どんな結果になっても…本当に家族の誇りだよ。」

 テレビの人たち
暁美「お、やってるね。」
桜「どっちが勝つのだろうね。」
瑞華「亜弓と由紀…そして六実先輩と淳和先輩。」
桃音「良い試合を見せてくれよ。」
巴美羽「へぇ…由紀がスタメンかあ。」
阿湖音「あ、テレビでやっているんだ。フフフ。私がここから素晴らしき力を与えよう…ふふふ。」
秋葉「レナ! 試合やっているわよ!」
レナ「オー! 本当ダ!!」
理恵「ふぅ…テレビ…あ、亜弓投げる!」
みちる「衣世。試合やっているわよ。」
衣世「お、由紀がでるのか。」
真菜「甲子園…女性選手同士が戦うのは良いわよね。」
佐奈「うん。お姉ちゃんもここで投げていたよね。」

 バシーーン!
友亀「ボールバーック!!」
 友亀が声をかけて全員に指示をだす。私はセットポジションでクイックに入る。
 シューーバシン!
友亀「しっ!」
 シューー バシン!
栗山「ナイスボー!!」
 内野でボール回し、そして最後に私の元へボールが帰って来た。いよいよ…勝負の時なんだ。
ウグイス嬢「一回の表、御影大松戸高校の攻撃、一番、セカンド、岩代上野君。」
上野「(さーてと…気合いれていっか!)」
 パーーーパパパーーー
 向こうの応援席から大きな応援が聞こえてくる。そして…このバッターが上野さん。他の選手とは明らかに雰囲気が違う。あの松本投手にもあったような雰囲気が。でも…私はこの相手と戦えることがすごくうれしい。そして…勝ちたい!
審判「プレイボール!」
 ウーーーーー
 サイレンの音が鳴ると共に私は大きく振りかぶる。サインは無い。何故なら思い切りストレートを投げろという話を試合前に話していた。だから…思いっきり腕を振って!
亜弓「っら!」
 シュゴオオオオ
上野「(高め甘い球だと!?)」
 ギィン! ガシャン! ファールボール!
友亀「(いきなり当ててくるかよ。)」
上野「(やっべ、ボール球じゃねえか。なんだあのノビは。)」
 いきなり高めのボール球を投げてしまったが、手を出してきてくれた。しかし当ててきた。なんて選手なのだろうか。私は返球したボールを受け取ると深呼吸した。こういうときこそ落ち着くべきだ。
由紀「亜弓! 大丈夫だよ!」
 由紀からの声もかけてもらっている。自信を持って投げれば…抑えられる!
 シュゴオオオオ ブン バシーン!
 ストライクツー!!
友亀「ナイスボール!!」
上野「(だから何なんだよこのノビは。)」
 私の球が通用している。向こうも負けじと振ってくるけど…当てられなければ、そしてヒットにならなければ勝てるんだ!
 シュゴオオオオ
上野「(低め…入るか!)」
 ブシィ! バシーーン!
 ストライクバッターアウト!
亜弓「っしゃああ!!」
由紀「ナイスピッチング!!」
 私は先頭バッターの上野さんから三振を奪うことができた。よし、私の球は通用する!
line-s
09.24
「……ということだけど…大丈夫?」
「もちろん!」
「大丈夫よ。」
「私だって大丈夫!」
 私は紅音さんに言われたことをそれぞれ報告していった。しかし皆、理解してくれて嬉しい。そしてなによりもやる気がすごかった。私も…これについていかないと!
「それじゃあ! 今日から練習だね!」
 私たちは今までのおさらいと、さらに自分たちの体力とスキルをあげるための練習をすることになった。これから…きつくなるけど頑張っていかないと!

「ふぅ……。」
 私たちはダンス練習を終えて休憩をしていた。でも休憩する場所までいくほどの体力が残っていなかった。足が…うごかない。
「どうしたの千代乃?」
「ごめん…飲み物取ってきてくれないかな。」
 楓が飲み物を持ってきてくれる。アリスもタオルを持ってきてくれた。
「どうぞー。」
「大丈夫?」
「うん、ちょっと疲れちゃったかも。」
 私は飲み物を飲んでタオルで汗を拭いた。あれ…頭がクラクラする…。それに前がぼやけて…。
 バタッ
「ちょっ…千代乃!?」
「きょ、恭花さん! 千代乃がっ!」
「千代乃!? 大丈夫!? 今すぐ医務室連れて行くからね!」
 私は何か叫んでいる声は聞こえてきたけど何を言っているのか分からず、それに答えることができなかった。体がふわりと浮く。あれ…私どうしちゃったんだろう…たしか練習中に倒れて…。
line-s
09.24
実況「本日の注目のカード、甲子園は三回戦を迎えています。一塁側、御影大松戸高校。三塁側、松江学園高校。こちらの試合をお届けいたします。本日のゲストは大阪でプロ野球選手を育て上げ、二度の大学野球の全国制覇を成し遂げました元扇原(おうぎはら)大学野球部監督、金本豊重さんです。宜しくお願い致します。」
豊重「宜しくお願いします。」
実況「さて…両チームとも力強いバッティングが出来るチームですが。」
豊重「そうですね。さらに両チームとも若いですからまだ未知数の部分もありますからね。」
実況「松江学園の今日の先発では…三年生が二人、御影大松戸は三年生が四人と、二年生や一年生が多くでていますね。」
豊重「経験が少ないですけど、ここで経験を積むことによってもっと強くなっていきそうですね。ここまで二回勝っていますから。」
実況「そうですね…そしてなんといっても両チームの先発が女性投手。日高選手と六実選手ですね。」
豊重「ですね。両チームとも投手戦になる予想になりますが、私は日高選手がどこまで投げれるかが勝負のカギになるとおもいます。なんといっても彼女の奪三振力は素晴らしいですが、スタミナに難がある部分がありそうですね。おそらく全力投球をしているからでしょう。」
実況「では日高選手がいかに球数を少なくして投げれるかということですね。」
 私はゆっくりとグローブを付けて深呼吸をした。今日の試合は後攻、私が思い切りなげて抑えれば…勝てる。六実さんにだって勝てる。あの勝浦選手を抑えてみせる!
府中「準備だ!」
 私は整列をする。由紀は隣にやってきて肩をポンと叩く。
由紀「大丈夫、亜弓ならできる!」
亜弓「うん、まかせて!」
審判「集合!!」
 私はホームベース側に向かって全力で走る。私が整列すると目の前には六実さんが、そして隣には淳和さんが。……もう表情が違う。そして…雰囲気も感じる。
六実「(気合は入っているようね…勝負よ。)」
審判「礼!」
皆「っしゃあああっす!!」
 私は挨拶をするとすぐにマウンドに向かった。この甲子園の舞台で二度目のマウンド…私が抑える!

先攻 御影大松戸高校
1番 二 岩代 上野(いわしろ こうずけ) 三年
2番 遊 安芸 大和(あき やまと) 一年
3番 右 吉祥寺 淳和(きちじょうじ じゅんな) 二年
4番 一 勝浦 武蔵(かつうら むさし) 三年
5番 捕 対馬 壱岐(つしま いき) 二年
6番 三 伊勢 常陸(いせ ひたち) 三年
7番 左 日向 周防(ひゅうが すおう) 三年
8番 投 遠江 六実(とおとうみ むつみ) 二年
9番 中 岩代 下野(いわしろ しもつけ) 一年

後攻 松江学園高校
1番 二 卜部 康吾
2番 右 府中 戸井
3番 中 海鳳 龍一
4番 一 池之宮 一仁
5番 三 新天 流戸
6番 左 羽葉 由紀
7番 捕 友亀 祐
8番 投 日高 亜弓
9番 遊 栗山 剛史

実況「さあ試合が始まります。マウンドに向かうのは…ドクターK少女こと、日高亜弓選手です!」


本日の午前0時頃、「ドクターK少女 努力。親。思い。」の作品でおいやんさんという方が完結記念の漫画を描いていただきました! ありがとうございます!
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=46153770

line-s
09.24
「うわ…たくさん置いてあるな。」
「ねえねえ、見てみて。」
 撫子は俺の袖をチョンチョンと引っ張って指差した。そこには…。
「うわすげ…無光闇無コーナーって…。」
「私の画集とかちゃんと描き方の本も売ってるのよ。」
「つまり撫子がオススメするってのは…自分のか?」
「そりゃまあ…ねぇ。」
 まあ撫子の本だからきっとしっかりと書いてあるのだろう。まあ中身を見ないことには始まらない。さてと…読んでみよう。
「…………。」
「どう?」
「すげぇ。いや、それ以外に言葉が思い浮かばないよ。これさえあれば! って所だけど、こんなに俺、上手くなれるのかな?」
「それは…努力しだい。何事も努力しなきゃいけないよ!」
「だよな…でも俺やるよ、買う!」
 俺は撫子が出した本を購入した。もらいたい所だけど、ここは礼儀というべきか。しっかりと購入しなきゃ気がすまなかった。そして…最後までこれをやりとげて撫子といつか絵をかけるときがあれば。
「とにかく質問があったら私にも相談してね。いつでも受け付けるから。」
「ああ、ありがとう。とことん聞くことにするよ。そして自分の物にできるように頑張る。」
「そう、そのいき! ヴィクトリアも喜んでくれると思うよ!」
「そうか、絵を描く人はこの世にたくさんいるからな。」
 俺はすこしワクワクしながらレジへと向かっていった。これで撫子と絵が描ければお互いに最高の時間を過ごすことができるだろう。そしていずれは撫子の手伝いができれば…嬉しい。
「さてと…展望台でも見に行くか!」
「うん!」
 俺は撫子と共に手を繋いで展望台へと向かっていった。前から約束して予定をたてていた展望台、チケットもとっておいたから…ここは見ておかなければな。
line-s
09.23
「それじゃあ…買い物もいきましょうか。」
「はい!」
 私は紅音さんと共に買い物に出かけることになった。今回のお出かけは紅音さんにいろいろと教わりながら化粧道具などを用意することだ。必要なものはしっかりと用意しておかなければ。そして覚えていかなければ。
「化粧道具なのだけど複数用意しておくのがベストだよ。ライブにあった化粧を使うのが良いからね。そうでないと一パターンになってしまうから。」
「なるほど…そういうところから常に気をくばっておかないとね。」
 私は紅音さんに多くのアドバイスを聞いていく。すごくためになることばかりで勉強になる。あとはこれを自分のものにしていかなければならない。だから…もっと覚えていかないと。
「あれ? アイリングの紅音さんじゃない?」
「その隣にいるのって…ピュアプラチナの千代乃さんじゃない!?」
 近くの女子たちが口に手を当てながら驚いている。紅音さんは有名だから知られるのもわかるかもしれないけど…私まで…? そんなに知られるようになったのかな?
「千代乃も有名になったわね。」
「いやいや、私も紅音さんと比べたらまだまだですよ…。」
「でも…文化祭ライブの影響はあったんじゃないの?」
「知っていたんですか!?」
「メンバーの皆で見に行ったのよ。新曲とてもよかったわよ。」
 まさか紅音さんたちが見に来てくれるなんて…すごくうれしくてたまらなかった。褒められるのだから…もっと褒められるようにもっと良いものを作っていかなければ。成長していかないと未来は明るくないから、もっと頑張らないと。
「あ、これおすすめよ!」
「そうなんですか!」
 私は紅音さんにおすすめな情報やとても役に立つものを教えてもらった。これなら…もっとライブ頑張れるかな。




本日、ボイスドラマのプロローグを公開しました!ぜひみてください!
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24534318
line-s
09.23
「うわ、購入するための列がすごいな。」
「大手サークルと比べたら大したこと無いよ。私のコミケのときの列見たでしょ?」
「確かにあれと比べたら…。てか撫子はすごすぎるんだよ。あれほどすごい人は他にも無いよ。」
 俺はあのときのことを思い出すと気持ちが楽になった。あのすごさは異常だからな。
「ねえ拓斗。最近はどんな絵の依頼が来ているんだ?」
「最近ねえ…結構多いの。漫画が二作品に美術展のために三つ、コミケ最終日のは準備できているから…あとゲームで一作品依頼が来てるね。」
「すんげえ量だなでも楽しいでしょ。」
「うんうん! あ、それとね!」
 撫子は楽しそうに話しかけてくれる。興味深いことや面白いこと、絵に関して熱論してくれた。俺はその話を聞くのが楽しかった。撫子が輝いて見えるからだ。あれだけ輝いて見える撫子はこうでなくちゃ。
「あ、順番みたいだよ!」
 俺は前を向いた。撫子と楽しくお話をしていた間にもう順番になっていたようだ。あとはこの帽子を購入するだけだ。
「いらっしゃいませ。」
 俺はすぐに帽子を購入した。値段は一万円、これぐらいだったら予想していたから問題ないか。
「ありがとうございました。」
「ありがとう! 私も拓斗に何か買ってあげるよ。」
「マジか! それじゃあ…俺も絵、始めたいと思っているからおすすめの入門本があったら教えてくれたらなって。」
「そっか! まかせて!」
 撫子は自信満々に答えてくれた。本当は撫子に聞きたいところだが、慣れないうちに聞くのはいけないな。だから俺一人だけでもできるようになってから聞かなければ。
line-s
09.23
 シューーー バシン!
友亀「よっしゃ! ナイスボール!」
亜弓「ふぅ…。」
 私はピッチング練習を始めていた。腕はしっかり振れている。勢いもいつもより良くなっている気がする。これなら本番の試合でも十分に力を発揮して戦えそうだ。
由紀「調子良いね!」
亜弓「ありがとう。あの時の感覚がまだ残っているから今日も思いっきりなげるよ!」
由紀「私も早くヒットを打って点を取ってあげるね!」
 私は由紀の言葉に力をもらい、腕をあげる。そして踏み込みあのミットめがけて…!
 シュバアア バシーン!
友亀「っしゃあー! ナイスボール!」

武蔵「調子良さそうだな、相手のピッチャー。」
 バシーン!
対馬「ナイスボール! 今日走っているな!」
伊勢「でも遠江も調子よさそうだな。」
上野「今日は最高のピッチングを見せてくれるんじゃないか?」
六実「っと。」
淳和「六実、球走っているね。って向こうも由紀と亜弓は話しているみたいだね。」
六実「そうね。でも私が勝つから安心して。」
淳和「なら私があの球をヒットにするよ!」

府中「集合!」
 私たちは守備練習と投球練習を終えてベンチ前に集合した。監督が笑顔で待っていた。
日下部「この試合は総力戦だ。プロも注目する選手が何人も相手にいる。だがこっちにだって俺が自信を持って送り出せるほどの選手がいるからな。」
 それを聞いて私たちは皆、笑顔になった。そうだ、私たちはこれだけのメンバーがいたからこそこの場所にいられるんだ。だから…自信をもってやらなければ。
日下部「日高! ……最後までいけるか?」
亜弓「最後…はいっ!」
 私は監督に完投させる指示をもらった。最後まで投げる…これは重要な役割だ。しっかりしなければ。
日下部「よし! 勝ちにいくぞ!」
皆「っしゃあああ!!」
 私たちはこれをかけて気合をいれる。もう少しで…試合だ。
line-s
09.22
「うまそうなごはん…じゅるり。」
「紅音さん、食べ物は本当に好きなんですね。」
「うん! 苦手な食べ物は何もないよ! ゲテモノだって食べられるよ!」
「すごいですね。」
 私の目の前にもごはんがおかれた。しかしそれを見た紅音さんはじーっと見つめていた。いったい何だろうか。
「それじゃあ…いただきます。」
「いただきます!」
 私と紅音はご飯を食べ始めた。私の頼んだものは野菜ハンバーグ、紅音が頼んだものは鉄火丼を食べていた。お互いに口の中に入れると笑顔がこぼれた。
「うーん…。」
「ど、どうしたのですか。」
「千代乃…もしよかったら私にも食べさせてくれないかな?」
「あ、いいですよ…。でもよだれ垂れてますよ。大丈夫ですか?」
「ごめんごめん。食べ物のことになるとつい…。」
 紅音さんは本当に食べ物が好きなんだなとわかった。すると紅音さんは口をあけていた。なんだろう…。
「ねえ、アーンして?」
「な! なんですかそれはっ!?」
「いいからいいから!」
 私は少し恥ずかしがりながらも箸でハンバーグを紅音さんの口の中に入れた。紅音さんはパクッと食べて口をもぐもぐさせた。
「うーん、おいしい!!」
「よ、よかったです。」
「えへへ、ちょっとやってみたかっただけです!」
 紅音さんは嬉しそうに答えてくれた。まあ…これはこれでよかったのかな? でも私たちはこれから頑張らなければならない。それを教えてもらった。
line-s
09.22
「わぁ…やっぱりクリスマスだから混んでいるね。」
「さすがだよな、クリスマスの力ってすげえや。」
 俺と撫子はデパートに入ってすぐに周りを見渡した。これだけ人がいるとは想定していなかったので驚いている。まあご飯に関してはお昼は軽く済ませて夕食はパーティーだから問題ないが、買い物でもこんなにいるなんて。驚きの連続だ。
「撫子は並ぶの苦じゃないか?」
「大丈夫! 私を誰だと思っているの?」
 まあそりゃそうか。コミケで相当鍛えられている部分もあるからな。それ聞けば納得だよな。確実に俺より忍耐力はあるはずだ。
「でも…これだけたくさんあると、どれを購入しようか迷っちゃうよね」
たしかに。どれも欲しいって思ってしまうし、かといって買いすぎるとお金がどんどんと減っていく。まあせっかくのクリスマスデートだから撫子の欲しいものを選んで買おう。俺も欲しいものがあるかどうかを探さなければ。
「撫子はこの中で何が欲しいって思ったの?」
「私はね…これ! クリスマス限定、すべてが手作りでたった一つしかない帽子! お値段もなかなか良い感じだからこれがいいなって。」
「なるほどね。」
 俺は撫子が欲しいといった帽子の値段を遠くから見た。1万…手をかなり込んでいてもこの値段だったら十分すぎる値段だ。俺の財布の中身はこの時のためにしっかりと用意してきておいた。もし何か足りなくなったら銀行から引き出せばよい。
「よっしゃ、欲しい帽子を選んで。俺が買ってやるから。」
「いいの!? やった!」
 撫子は遠慮せずに帽子を選び始めた。この遠慮がない所も本当の撫子なのだろう。こんな一面を見れるのは俺だけかもしれない。
「私はね…これかな? いや、こっちもいいな。」
 撫子が悩んでいるのはキャスケットか完全に冬用の編んだ帽子だった。これ…なんつう名前だっけ?
「撫子、こっちの帽子の名前って何だっけ?」
「種類のことかな? これはニット帽だよ。それぐらいわかってよ!」
「すまん、ド忘れしちまった。」
 撫子は笑いながら答えてくれた。たしかにこれぐらい覚えておかないと…。それはそうと撫子に合う帽子を選んであげなければ。
「俺的には…ニット帽の方が似合っていると思うよ。あったかそうだし、似合いそうだから。」
「本当に!? それじゃあ…こっちにするね!」
 撫子は嬉しそうに帽子を決めてくれた。撫子に合う帽子が見つかってよかった。
line-s
09.22
武蔵「準備はできているか?」
 カチャカチャ…
六実「はい、義手の準備も大丈夫です!」
淳和「させと、この広い甲子園で最高の試合をしよう!」

府中「準備はいいか?」
亜弓「はい、もちろんです!」
由紀「よし! 私が最高の試合を見せてやるんだ!」

 私は球場に入ると向こうも同時に球場に入っていた。六実さんも淳和さんもいる。もうここに来てしまえば敵同士。あの人たちを…抑えなければならない。
友亀「キャッチボールの時間だ。こっちは早めに準備するぞ。」
亜弓「はい!」
 私はすぐにグローブとスパイクを取り出して準備し始めた。
由紀「体調はどう?」
亜弓「絶好調だよ。思いっきりなげて抑えてみせるから。あとは由紀が…ヒット打って点を取ってくれたら。」
由紀「まかせて!」
卜部「おいおい、羽葉だけじゃないんだぞ。」
池之宮「俺たちだっているさ。」
海鳳「早めに楽にしてやるからな!」
新天「そのまえにしっかりと準備をお願い。後ろには俺たちがいるから。」
 私はうんとうなづいて答えた。そうだ、先発は…私なんだ! 私がこの甲子園で勝つんだ!

六実「やっぱり先発は亜弓みたいだね。」
淳和「そうこなくちゃ。」
武蔵「あいつってかなりのストレートを投げるんだろ?」
上野「ここまで奪三振が多いのは伊達じゃないな。15連続奪三振という記録も持っているからな。」
下野(しもつけ)「兄貴、そんなにヤバイやつなのか?」
安芸(あき)「お前、ビデオ見てなかったのかよ?」
対馬(つしま)「ストレートはハンパないぞ。正直、遠江や吉祥寺よりはすごいストレートを投げるはずだ。」
伊勢(いせ)「まあその球を打つのも俺たちの仕事だからな。早く遠江を楽にさせてやらなければな。」
日向(ひゅうが)「よっしゃ、それなら全員野球で倒してやろうぜ! そして目指せ優勝だな!」
line-s
09.21
「それじゃあこのイベントはやるのね。」
「はい、もちろんです!」
 私は紅音さんと二人で食事を取る時間をとって、クリスマスライブに関してのお話をしていた。紅音さんは私にうんうんとうなづいていた。
「皆、覚悟はあるみたいだね。」
「だからこうやってお話をさせていただいてます。」
 紅音さんは真剣な表情ながらも笑顔は見せていた。そしてまた資料をしっかりと見ながら再確認していく。しかし全て読み終えたことで紅音さんは私に問いかけてきた。
「そう…このライブなのだけど、新曲を一曲歌うライブになるから…必ず用意してきてね。」
「そうなんですね、わかりました。」
「そして…ライブが終わるとそれぞれ一グループずつソロイベントを用意しているの。だけど…実際ライブハウスを使ってやるのは、あなたたちだけではまた経験ないよね。」
「はい、そうです。」
「集客するための方法もなるべく自分たちで考えることがあるから…。そこは大丈夫?」
 私はそれを聴いて考えた。たしかにいままでそのような経験がない。そういうことをやっている人と知り合いかどうかといわれたら、私の周りには…いない。楓とアリスが可能性あるけどまだ可能性だけっていう時点で実際にいるとは限らない。不安なことばかりかもしれない。
「不安…だよね。」
「うん…。」
「大丈夫、何かあったら私たちが手伝うから! でも自分で出来ることは自分でやらないとね。いつまでも頼ってばっかりだと成長しないよ!」
「は、はい! ありがとうございます!」
 紅音さんからすごく嬉しい言葉をもらった。たしかに…これから私たちは成長しながら皆が好きになるアイドルとして活躍しなければならない。そのためにはお客とのつながりだけではなく、他の人たちとのつながりも持っていかなければならない。だから…もっと頑張らないと!
「お待たせしました。」
「さてと……いったんお話はやめてたべよっ!!」
 紅音さんはもう早く食べたくて仕方がない顔をしていた。食べ物に関しての執着心はすごいなぁ…。
line-s
09.21
「今日夜になったらこのオブジェがイルミネーションで照らされるのよね。」
「ああ、予定通りだったらここでイルミネーションが見れるね。」
 撫子はさらにワクワクしながら歩き続けた。そうか…撫子がいるんだからクリスマスプレゼントを…今渡すべきだな。
「なあ、プレゼント用意したんだけど…渡してもいいかな。」
「えっ!? 楽しみ!」
 撫子は嬉しそうに手を上にあげて重ねていた。俺はバックの中から綺麗に包装されたプレゼントの小さな箱を用意した。
「これ…あけてみて。」
 俺は撫子に渡すと撫子は綺麗に紐を取り、破かずに袋を綺麗にあけた。そしてその中のものを取り出す…。
「これって…ネックレス?」
「撫子のために用意したんだ。その目に合うように藍色のを。」
「うれしい…ありがとう!」
 撫子はすごくうれしそうに抱きしめてくれた。そしてすぐに首につけていく。その付ける姿でさえ俺から見るとすごく綺麗に見えた。
「えへへ、どうかな?」
「ああ、すごくかわいいよ! 似合っている!」
「えへっ! そしたら…私のも。はいっ!」
 撫子から渡されたのは袋に入っているものではなかった。直接渡されたものはマフラーだった。
「これね、私が編んで作ったんだよ!」
「すげえ! やっぱり撫子はこういう才能もあるよな。しかもデザインがすごく良い!」
「本当に!? ありがとう…えへへ。これね、こうやって…。」
 撫子が背伸びしながら俺の首にマフラーを巻いてくれている。しかし片方が短い…と思ったら撫子の首にもマフラーを巻いていた。
「ギリギリ届いた…。ねっ、二人でマフラー。」
 撫子は顔を赤くしながら二人マフラーをしてくれた。俺は思わず頭をかいて照れ隠しした。だけど…嬉しくて仕方がなかった。
「撫子。…ありがとう。」
「いいえっ!」
「でも……これじゃあ歩きづらくないか?」
「そうだね。」
 撫子はすぐにマフラーをはずしてカバンのチャックを閉めた。
「それじゃあ、そこのお店入って買い物しよう!」
「ああ、そうだな!」
 俺と撫子は再び手を繋いでお店の中へと入っていった。撫子とのデートはこれからだ!
line-s
09.21
亜弓「あれ? 由紀?」
由紀「あ、戻ってきた! 六実さんも…おはようございます。」
六実「おはよう。淳和もいたのね。」
淳和「ちょうどここでお話していた所よ。」
 私と六実さんが戻ってくると目の前には会話をしている由紀と淳和さんの姿があった。この四人が集まるのも…この後は球場の上だろう。私は深呼吸をして由紀の元へ歩いていく。そして由紀とうなづくと私は六実さんと淳和さんの方を向いた。
亜弓「私たちは…負けません!」
由紀「私が点を取って勝ちます!」
 私たちは自信を持って六実さんたちに話す。その言葉を聴いてほっとしたのだろうか、六実さんは笑顔になった。
六実「全力で戦ってくれて本当に嬉しいよ。」
淳和「お互い良い試合をしようね。」
 そういって六実さんたちは先に歩いてエレベーターの方へと向かっていく。そしてドアが開くと同時にこう答えた。
六実「でも…私は打たせないよ。」
 六実さんは自信満々に答えた。私はそれを聴いて笑った。ただの笑いじゃない。嬉しさと怖さ、何か心の中で燃え上がるものがあった。
由紀「早く試合で戦いたいね。」
亜弓「うん!」
 私と由紀は別の方向から歩く音が聞こえた。振り向くと一階の食事所で準備していた瞳や真希、マネージャーたちが戻ってきた。私たちは近づき、グータッチをして笑いあった。今日、私は野球部の皆のために…学校の皆のために、そして家族のために投げる…!

府中「それじゃあ…準備できたか!?」
卜部「こっちはいつでも大丈夫だ!」
芦毛「日高……。今日は頼むぞ。」
亜弓「はい!!」
府中「それじゃあ…甲子園、行くぞ!!」
皆「っしゃあああああ!!!」
 私たちは荷物をまとめてバスに乗った。いよいよ今日は三回戦、御影大松戸高校との試合。六実さんや淳和さん、あの勝浦さんまでいる。その中で先発をまかされた。その期待に答えてみせる!
line
プロフィール

reser42

Author:reser42
自作小説などいろいろつぶやいていきます

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
back-to-top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。