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05.26

由紀「いえーい!」
 由紀はニコニコしながら指でVサインをつくった。すごすぎて私は声も出せずに口をパクパクとすることしかできなかった。
芦毛「くそっ!」
 それとは対照的に芦毛先輩は大きな声で怒り叫んだ。ガツガツとマウンドを掘り起こして足場を整えているように見えるが、私が見るからにそうは思えない。おそらく自分の投球が不甲斐ないことに苛立ちを覚えているのだろう。四回まで二失点でかつ女性に打点付きのヒットを打たれているのだから。しかし、そんな状況でありながら芦毛先輩は大きく深呼吸して気持ちを落ち着かせた。芦毛先輩の目を見ると全く自身を失ってるようには見えない。それより、さっきよりも抑えてやるという気持ちがビリビリと肌身に伝わってくる。私が失点したら芦毛先輩みたいに立て直すことなんてできるのだろうか…。いや、そんなことを考えるよりこれからの打者を抑えればいいだけだ。打たれなければ点は取られない。私もあの人みたいな気持ちで投げよう。
 気持ちを立て直した芦毛先輩は二・三回ジャンプをしてからプレートについた。次のバッターは八番の友亀だ。私たちにとってはここで点を取ってダメ押しといきたいところだが、芦毛先輩のあの闘志を燃やした表情は打たせないぞと言っているかのようだった。
 シューーー キン!
 友亀はうまく当てたがセカンド真正面。また惜しい当たりでアウトになってしまい、スリーアウトとなった。
友亀「なんで真正面ばっかりなんだ。」
 友亀はブツブツとつぶやきながら戻ってきた。
海鳳「運が悪いだけだと思うよ、当たりは悪くないし。それよりキャッチャーで大きな仕事をしてるから十分だとおもうぜ。」
友亀「せんきゅ。」
 そういうと友亀はせっせとキャッチャー防具をつけていった。そして私に、
友亀「日高、頼むぜ。」
 と目を輝かせながら私に言った。私を頼りにしてくれているのだろうか。でもそこまで言われたら期待に答えなければいけない。
亜弓「うん。」
 私は額の汗をぬぐってマウンドに向かった。あと二回、最短で六人の打者を抑えれば私たちが勝つ。絶対に抑えてみせる。


芦毛「くそっ!」
 ベンチに戻ると芦毛はグローブをベンチにたたきつけて悔しがった。
卜部「お、おい芦毛。グローブは大切に扱って…。」
芦毛「んなこといわれても…ちくしょう!!」
 芦毛はベンチにがっくりと肩を落としながらドシッと座った。
府中の心情「芦毛のピッチングは決して悪いわけではない。けれども今年の一年生は強い、強すぎる。とくに今レギュラーで出ているメンバーは誰もが上手い。しかも俺たちスタメン全員はあの女性ピッチャーの球を打てずにいる。なんとか突破口をつかみたい。でもどうすれば…。」
中山「府中先輩、ちょっと気になることが。」
府中「なんだ中山。」
中山「今投げている、日高…でしたっけ? 投球練習を見たのですが、どうも一回から三回よりキャッチャーの構えたところからずれてきてる気がします。」
府中「それは本当か?」
中山「ええ、それに心なしか投球フォームがすこしボールが見やすくなってきてるように思えます。」
府中「そうか…、おい皆! 四・五回で一気に逆転するぞ。今がチャンスだ!」
ベンチの皆「おお!」
府中「せんきゅ、中山。突破口がつかめそうだぜ。」


友亀の心情「なんかちょっと投球が変わってきたな…。リードの仕方変えるか? いや、まだまだ大丈夫なはず。」
 私はまだまだいける。このまま抑えて、勝ってみせる。見ててね由紀。私は抑えてみせるから。
 四回の裏は一番に戻って栗山先輩だ。前は三振に押さえている。また三振で決める! 落ち着いて、思いっきり!
 シューーバシン! ボール
 あれ? いいところになげれたと思ったストレートがボールになってしまった。力が入りすぎているのだろうか。もう一度思い切り!
 シューーーバシン! ストライク!
 今度は決まった。でも構えているところよりは少しずれている。私、疲れているのだろうか。でも疲れている感覚なんてない。なんでだろう。振りかぶって、ミットに向かって!
 シューーーキン パスッ ファールボール!
 あ、当てられた。でも打球は真後ろのネットに飛んでいった。聞き手は思いっきり握れるし重い感じも違和感もない。目に見えない疲れなのだろうか…。
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05.26
若丸「おはよう。」
時槻「おっはー。」
田垣内「お前、今来たと言いながら総合玄関前のドアにサブバックが置いてあるだろ。今来たというのは嘘だろ。」
時槻「ばれた?」
田垣内「ばれるわ。」
 そんな会話をしている間に時槻はバッグを持ち上げた。俺は時槻を見ると、いつもあるはずの音楽プレイヤーを所持していない。
田垣内「おい時槻。いつも付けている音楽プレイヤーは?」
時槻「ああ、昨日学校に置いてきたから、今はないの。」
 なんとも無いかのような返事だ。
若丸「お前、それでなくしたらどうするんだよ。」
時槻「ないよないよ、そんなこと。」
 と答えるとドアを開けてスキップしながら先に行ってしまった。時槻は置いてきたと言っているが、おそらく忘れてきたのであろう。言葉や声ではごまかしているようだが表情では後悔してるかのように見えた。
 15分ほど歩くと学校についた。時槻の音楽プレイヤーは大丈夫なのであろうか。俺が心配することではないのだろうが。玄関につくと
若丸「じゃあここで。また後でな。」
 若丸は別の場所に歩いていった。若丸とは違うクラスなためここで一旦お別れなのである。俺と時槻は同じクラスなので一緒に教室に向かった。教室に入ると全力疾走で自分の机の中を覗き込んだ。
時槻「あったよー。よかったあ…。」
 甲高い声で時槻がはしゃぐ。どうやら見つかったらしい。
田垣内「よかったじゃん、でもやっぱり心配してたんじゃん。」
時槻「えへへ。」
 ガラガラガラ
 そんな会話をしてると一人教室に入ってきた。
?「時槻ちゃん!おはよう。」
時槻「心音(ここね)ちゃん。おはよう。」
 水色のウェーブ髪をなびかせながら心音は入ってきた。そうして時槻は心音に近づいて…スキンシップし始めた。
時槻「ちょっと~、今日もかわいいじゃない。よしよし。」
心音「や、やめて!子ども扱いしないでよ。」
時槻「ぐへへ、いいじゃない。とぅとぅとぅ~♪」
田垣内「お前、おっさんになってるぞ。」
時槻は心音の髪の毛を撫で回す、撫で回す。撫で回しすぎてちょっと髪の毛がくしゃっとしてしまった。なんだか可哀想な気持ちになってきた。でもここで止めようとしても「これは愛情表現なの!」って言われそう。それだとどう返せばよいのか全く分からない。なので心音には可哀想だが見てるだけにしよう。…すまない。

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05.20
ヒロイン2


名前 時槻 聖奈(ときつき せいな)
誕生日 7月24日
身長 158cm
ランク B


今作のヒロイン。新立学園(あらたちがくえん)に通っている高校二年生。田垣内と幼馴染であり、クラスも一緒である。いつも元気で運動神経抜群な女の子。しかし破天荒すぎて天井に張り付いたり、車の上で逆立ちしたりなど、意味不明な行動をとったりする。とっさの判断は群を抜いて良い。
能力は閃光術。通常なら元々光っているものから屈折させたり光を集めて使う技なのだが、時槻の場合は手から光を放つ事ができ、光を一点に集中してレーザーのような攻撃ができたり、一瞬で眩しい光を全体に出して目くらましとして使う。

今回もシロ蟻さんに描いてもらいました!ありがとうございます!
シロ蟻さんの絵専用ホームページ「シロ蟻の巣」
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05.19
2593年 5月13日 
 ふと俺は目が覚めた。今は午前四時半、四月の終わり頃まできてるがさすがにこの時間は寒さが残る。なぜこの時間に起きてしまったのだろう。まだ脳に酸素がいきわたっていない状態のまま立ち上がった。頭がボーっとする。ふと見渡すと昨日室内干しをした洗濯物がかけたままだった。触ってみるとすでに乾いていた。俺はそれをハンガーからはずし、たたんでいった。全てたたみ終わると、まだ布団で爆睡している若丸(わかまる)を何とか起こさないようによけながらにしまっていった。
 それにしても若丸のいびきがうるさい。どっかの一般人よりは遥かに大きな音だ。俺はすこしイライラしたので小声で悪口を言ってみた。
「いびきうっせぇ。」
 起きない。それもそうだろう、あのいびきじゃ俺の声は聞こえないだろう。そう確信して去ろうとした時、
「田垣内、足臭い。俺の布団の近くによるんじゃねえ。」
 聞いていたのかこいつは、寝たふりをしやがって。俺は言い換えそうとしたが、おそらく言い合いの無限ループに入ってしまうと思い、舌打ちをして無視をした。
 早く起きたせいなのか、眠気も覚めてお腹が空いてきた。俺は朝ごはんを探し始めたが昨日の残り物と少々の飲み物しかない。その残り物が肉じゃがであった。俺は冷蔵庫のなかのそ肉じゃがを取り出してそっと閉じると、その肉じゃがをレンジで暖めた。冷凍食品があるかなと思い、冷凍庫のドアを開けてそっと覗いてみたがめぼしい物は特に無かった。俺はため息をつくと暖め終わった肉じゃがをテーブルに置いた。そしていつの間にか若丸が起きていた。ご飯のにおいをかぎつけたらしい。
 俺たちは食べ終えるとテレビをつけて本日のニュースをゆっくり見た後、身支度を調えて寮を出た。
若丸「なあ田垣内、今日って特別な用事とかってあったっけ?」
田垣内「特にないよ。黒田(くろだ)先輩から連絡来てないし。」
 そう俺が言うと若丸は、
「ちぇっ、何か事件でもないのかな、毎日いつもの日常すぎてつまんなくなってくるぜ。」
と吐き捨てるように言った。普通誰だって事件が起こって欲しくないものだろ。確かに俺たちはいつもの日常に退屈してきてるが、事件とかは起こって欲しくないものだ。
 俺たちはエレベーターを使って降り、マンションの総合玄関につくとバッグが真ん中にポツンと置いてあった。バックの持ち主は何処にいるのか分からないが誰のものかは俺にはすぐ分かった。しかし本当に何処にいるのか分からない。
 すると、
?「やっほー。」
田垣内「うわっ!?」
 その声に思わず驚いた。声の聞こえる方を向くとそこには…天井に張り付いている人が…。いや、あれは俺の幼馴染だ。天井から体を放すと、綺麗に地面に着地した。
?「あーごめんごめん、今来たところだから。」
田垣内「嘘付け、時槻。」
時槻「てへ☆」

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05.07
サンプル2



名前 田垣内 結城 (たがいと ゆうき)
誕生日 9月15日
身長 173cm
ランク B


主人公。新立学園(あらたちがくえん)に通っている高校二年生。面倒くさがりな性格でサボり魔だが、やるべきことはしっかりとこなす。よく何かに巻き込まれたりする。
能力は物質変形 固体となっている物質をあらゆる形に変形させ武器などとして扱う能力。液体、気体などは不可能。

今回はシロ蟻さんに描いてもらいました!ありがとうございます!
シロ蟻さんの絵専用ホームページ「シロ蟻の巣」

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05.07
 二十三年前、ある男は言った。

 「十年後、別の宇宙から宇宙人がやってくる。それも人類にとてもよく似た宇宙人が。」

 その後十年の月日がすぎた十三年前、別の人類が宇宙に浮かぶ大きな船に乗ってやってきた。

 見た目や大きさ、言語、しぐさはまるで地球の人類とそっくりであった。

 われわれは彼らを第二の人類と呼んだ。

 地球人は友好的に接しようとした。

 しかし、第二の人類は友好的ではなかった。

 われわれ地球人を無差別に殺し、利用していった。

 地球人も反撃した。

 一年もの戦争を経て、地球人は第二の人類に勝利した。

 しかし、ある少女はこう言った。

 「また同じ宇宙人が十五年後にやってくる。」

 その少女はそう言葉を残すと砂となって消えていった。

 地球人は第二の人類が襲ってくることの対策として、世界で力のあるものの格付けを始めた。

 しかし、人類とは欲が出る生き物だ。

 自分の地位と名誉のために、仲間である地球人を踏みにじんでいった。

 いつしか内戦や戦争が起こった。

 世界中は、さらに対策として世界自治隊を立てた。

 少しずつ内戦や戦争が改善されていったが、いまだに争い続けている国もあった。

 そして現在。

 第二の宇宙人が再びやって来るまで━━━━━━━━

 あと…

 二年。

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05.06
 ワンアウト二塁、チャンスで新天に打順が回ってきた。彼のバッティングなら池之宮を返すことができるだろう。新天は肩をグルグルと一回、二回と回して構えた。
海鳳「なあ、新天って見た目と体格のわりにはかなり遠くまで飛ばすよな。」
沖田「あいつの下半身はがっちりしてるからな。」
 ブン! バシン ストライーク!
米倉「今のスイング見たろ、腰の回転が速いから長打になりやすいというのもあるよ。」
海鳳「見た目子供っぽいのにすごいよな。」
沖田「それ、本人の前で言わないようにな。」
 バシン ボール!
 二球目は外れてボール、これでワンストライクワンボールとなった。新天はいたって冷静な表情で構えている。それとは対象に芦毛先輩は動揺を隠せていない様子だ。その動揺を抑えきれないまま芦毛先輩は投げた。
 シューー
 そこから放たれた球は棒球だった。それを新天は見逃すわけがなかった。
 キィーーン!
 快音を残してセンターへ。しかし弾道は低く、センター前がやっとという当たり。当然池之宮はホームに帰れず、ワンアウト一三塁となった。しかし、塁を進めて自分も生きたので良い結果だ。そしてこのチャンスに伊沢が回ってきた。伊沢ならスクイズやセーフティースクイズも考えられるだろう。
府中「タイム!」
 府中先輩がタイムをかける。芦毛先輩のところにかけより、二人ともグローブを口に当て隠しながら作戦を立てていた。話し終えるとプレイが再開し、伊沢がバッターボックスに入った。
 ググググッ ブン! ストライクワン!
 芦毛先輩は先ほどとはまるで別人のような球を投げてきた。ここで一気に流れを断ち切って、自分たちに流れを持っていく作戦だろう。しかし何故伊沢はバントをしないのだろうか。
海鳳「やられたな。」
ベンチの人たち「えっ?」
 私たちは海鳳の言葉に驚いた。
沖田「何がやられたんだよ。」
 そういうと海鳳は頭をかきむしりながら言った。
海鳳「サードランナーを良く見てみろ、池之宮だ。つまりスクイズをやっても池之宮は返せない。スクイズをしたところで、フライなんか上げてしまったらダブルプレーは確実だろう。セーフティースクイズだってそうだ。仮に池之宮がスタートしなくても捕ったやつはすぐにファーストに投げるだろう。確実にアウトがとれるだろうからな。それを狙って池之宮がホームに走ったとしても、池之宮の足で帰れるとは到底思えない。下手すればダブルプレーだ。しかもバントが強ければすぐにセカンドに投げて一塁ランナーとバッターランナーがアウト、ダブルプレーになるだろう。」
亜弓「そしたらファーストランナーを盗塁させたらいいと思うよ。」
友亀「実はそれもダメなんだ。」
亜弓「えっ。」
友亀「新天の足の速さと府中先輩の肩の強さを考えると、おそらく盗塁失敗してしまうだろう。仮に新天が盗塁し、キャッチャーがセカンドに投げたとして池之宮がホームに突っ込んできても、あいつの足だとホームでさされてしまう。下手すればファーストランナーもアウト、サードランナーもアウトでダブルプレーになってしまう。」
海鳳「どっちみち池之宮をホームにかえすには歩いて帰らせるか、高いバウンドになるような打球をうってかえすかしかないぜ。」
 シューーー ズバン ストライクツゥ!
 思い切りの良いストレートは内角いっぱいに入った。これでツーストライクと追い込まれてしまった。どっちにしても伊沢はバントができない状況。伊沢表情が硬くなる。これはまずい。
 シューーーー ズバーン! ストライクバッターアウト!
味方ベンチ「あぁー…。」
 このプレッシャーに耐え切れずに伊沢は空振り三振。ツーアウト一塁三塁で七番の由紀に回ってきた。
伊沢「すまねえ。」
沖田「ドンマイドンマイ、次があるよ。」
 伊沢は悔しそうだった。それもそのはず、三振という最悪の結果に終わってしまったからだ。私は由紀もプレッシャーに負けてしまうのではないかと思って由紀に声をかけた。
亜弓「由紀! リラックスしてね!」
 そういうと由紀は振り返って親指を立てた。
由紀「大丈夫、私はいつでも楽しんでるよ!」
 私のアドバイスとは何かずれた返事がかえってきた。
海鳳「あいつ、野球を楽しんでるのか。それならプレッシャーとか何も感じないだろうな。」
 そう海鳳がつぶやいた。
 由紀は一打席目と違う右バッターボックスに入った。
由紀「よっしゃああああ!」
 由紀が男の人みたいに気合を入れて構えた。芦毛先輩も気合の入った表情で思い切り投げた。
 グググググッ
 今日の中でも一番の曲がりともいえるぐらいのスクリューだ。
 キーン!
芦毛「なっ!?」
府中「うそっ!?」
 由紀はいとも簡単にスクリューボールを真芯で捕らえて、打球をセンター前へと運んでいった。この間にサードランナーの池之宮は帰ってきて二点目、ファーストランナーの新天もセカンドに進んだ。これで2対0でなおもツーアウト一塁二塁となった。由紀はセンスの塊なのではないかと思った。

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プロフィール

reser42

Author:reser42
自作小説などいろいろつぶやいていきます

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